ファイルのバックアップ、同期、そして共有にも使える
米Dropboxが提供する「Dropbox」は、オンラインでのファイル同期・共有を行うサービスです。パソコンにソフトをインストールして無料アカウントの登録を完了すると、パソコン内に作られた「My Dropbox」フォルダの中身を自動的にサーバーと同期し、最新状態にします。
つまり、オンラインの自動バックアップサービスとして利用できます。「My Dropbox」フォルダ内にあるファイルを間違った内容で上書き保存してしまった場合、以前の正しい内容に戻すこともできます。一般的に「履歴管理」と呼ばれる機能も持っているわけです。
複数のパソコンで同じアカウントのDropboxを利用すると、各パソコンがそれぞれサーバーと同期し、全部のパソコンに最新のファイルが保存されるようになります。これによって、複数のパソコンでファイルの同期が容易になります。
また、他のユーザーと特定のフォルダを共有したり、インターネット全体にファイルを公開することも可能です。基本的には最初にソフトをインストールしてアカウントを登録するだけ。それで、ファイルのバックアップ・同期・履歴管理・そして共有や公開ができる、優れもののサービスなのです。
Dropboxをセットアップする
Dropboxを利用するために、まずはDropboxのサイトからソフトのインストーラをダウンロードしましょう。インストーラを起動するとDropboxのセットアップが開始され、アカウントの登録もセットアップ中に行えます。バックアップのみが目的であれば1台のパソコンにインストールするだけでOKですが、複数のパソコンで最新のファイルを同期したい場合は、それぞれのパソコンにソフトをインストールします。
1.DropboxのWebサイトにアクセスする
2.インストーラのダウンロードを開始する
3.インストーラを保存する
4.インストーラを起動する
5.使用許諾に同意する
6.インストール先を指定する
7.新規アカウントを登録する
8.アカウント情報を入力する
9.機能紹介を確認する
10.セットアップを完了する
11.セットアップが完了した
[ヒント]Dropboxの動作環境
Dropboxのソフトは、Windows(Windows XP/Vista)、Mac OS X(10.4、10.5)、Linux(Ubuntu 7.10以降、Fedra Core 9以降)に対応しています。WindowsパソコンとMacなど、異なるOS間でファイルを共有することも可能になります。またWebサイト上での利用(ファイルの操作など)も可能で、iPhone/iPod touchからアクセスした場合には、専用のインターフェースが用意されています。
[ヒント]Dropboxのセキュリティは?
Dropboxが公表している情報によると、Dropboxのソフトウェアとサーバーとの通信には全てSSL(ショッピングサイトの決済システムなどでも利用される暗号化通信方式)を利用し、ファイルはすべてAES 256ビットという方式で暗号化され、Amazonが提供するオンラインストレージ(記憶装置)サービス「Amazon S3」に格納されます。以上のように、Dropboxはセキュリティに関してかなり信頼性の高いシステムを導入していますが、仕事で使う重要なファイルなどをDropboxで利用することは、ファイルの持ち出しや規定外の複製として、企業で定める規定に違反する可能性があります。Dropboxで利用するのは、個人的なファイルなど自分で責任が取れる範囲のものだけにしておきましょう。