バージョンとファイル形式にはどんな関係があるの?

2016年12月現在、MicrosoftがサポートしているAccessのバージョンは、新しいものから順にAccess 2016、2013、2010、2007の4バージョンです。

これらのバージョンのファイル形式は、共通の「Access 2007-2016ファイル形式」(拡張子「.accdb」)です。ファイル形式が共通なので、これら4バージョンの間では、新機能の使用の有無に注意を払う必要はあるものの、同じデータベースをそのまま利用できます。

なお、Access 2016で作成した「Access 2007-2016ファイル形式」のデータベースをAccess 2013で開くと「Access 2007 ~ 2013ファイル形式」と表示されますが、ファイル形式は同じです。

Access 2007より前のバージョンでは、バージョンによってデータベースファイルのファイル形式が頻繁に変わっていました。

Access 2003/2002で作成したデータベースは「Access 2002-2003ファイル形式」(拡張子「.mdb」)、Access 2000で作成したデータベースは「Access 2000ファイル形式」(拡張子「.mdb」)となります。

これらのファイル形式のデータベースは2007以降のAccessでも使用できますが、これよりも前のファイル形式のデータベースは利用できません。

ファイル形式によって利用できる機能は変わるの?

Access 2003からAccess 2007へのバージョンアップを境に、それぞれのファイル形式で利用できる機能が大きく変化しました。

また、それに伴い拡張子も変わりました。Access 2002-2003ファイル形式やAccess 2000ファイル形式の拡張子は「.mdb」(MDBファイル)、 Access 2007-2016ファイル形式の拡張子は「.accdb」(ACCDBファイル)です。

ACCDBファイルには以下の新機能が追加されていますが、これらの機能はMDBファイルでは使用できません。反対に、MDBファイル特有の機能は、ACCDBファイルでは使用できません。

業務で古くから使用しているMDBファイルをACCDBファイルに変換する場合は注意してください。

ACCDBファイルのみの機能の例

  • 添付ファイル型
  • 複数値を持つフィールド
  • メモ型のフィールドの履歴管理
  • ACCDBファイルへのリンク

MDBファイルのみの機能の例

  • メニュー用フォームビルダー
  • 以前のファイル形式のデータベースで新バージョンの機能は使えるの?

    Access 2016/2013でMDBファイルを開いた場合、添付ファイル型や複数値のフィールドなど、ACCDBファイルの機能は使えません。新機能を利用するには、AccessのMDBファイルをACCDBファイルに変換する方法を参考にファイル形式を変換しましょう。

    ただし、ACCDBファイルに変換するとMDBファイル特有の機能が利用できなくなるので注意してください。なお、Access 2016/2013でMDBファイルを開いた状態で、データシートの集計機能などの編集に関する新機能は利用できます。

    現在のバージョンとは異なるファイル形式のデータベースを開きたい

    Accessでは、現在のバージョンで開くことが可能なファイル形式であれば、どのファイル形式のデータベースも開き方は同じです。

    [ファイルを開く]ダイアログボックスには、ACCDBファイルとMDBファイルの両方が表示されるので、ACCDBファイルを開くときと同じ要領で、Access 2002-2003ファイル形式やAccess 2000ファイル形式のMDBファイルを開けます。

    Access 97以前のファイル形式は扱えるの?

    Access 2016/2013では、Access 97ファイル形式やAccess 95ファイル形式のデータベースを使用できません。Access 2003がサポートされていたときには、Access 2003を利用してファイル形式をAccess 2002-2003形式に変換し、それを新しいバージョンのAccessで開くことが可能でした。

    Access 2003のサポートが終了して使用できない今となっては、その方法も利用できません。Access 2002-2003ファイル形式やAccess 2000ファイル形式もサポートが永遠に保証されているわけではないので、古くから使用しているデータベースは、徐々に新しいファイル形式に変換していくことを検討するといいでしょう。

    Access 2016/2013で作成したファイルをAccess 2010/2007で使用できる?

    Access 2016/2013/2010/2007のファイル形式は共通なので、Access 2016/2013で作成したファイルは、Access 2010/2007で開いて使用できます。

    ただし、Access 2016/2013/2010では、ACCDBファイルに下記のような新機能の追加と機能強化があり、そのような機能を含むファイルは、Access 2007で開けない場合や、開けても読み取り専用になる場合があるので注意してください。

    Access 2010以降のファイル形式の主な変更点

    • 集計フィールド(新機能)
    • データマクロ(新機能)
    • 空白セルコントロール(新機能)
    • 暗号化(機能強化)