【エクセル時短】は「少しでも早く仕事を終わらせたい!」というビジネスパーソンのみなさんに、Excelの作業効率をアップするワザをお届けする連載です。毎週木曜日更新。
過去の記事一覧はこちら【エクセル時短まとめ】
コピー&ペースト(貼り付け)、略して「コピペ」。パソコンでの作業を効率化する、基本中の基本ワザですよね。
でも、[Ctrl]+[C]のあと、何も考えずに[Ctrl]+[V]を押しているなら、いったん手を止めてみてください。その貼り付けは、もっと有効活用できるかもしれませんよ?
【エクセル時短】第25回では、Excelでのコピペを極める応用ワザとして[貼り付けのオプション]を紹介します。特定のシチュエーションでは、さらなる時短が可能になるはずです。
まずは[貼り付けのオプション]を知る
[貼り付けのオプション]とは何か、基本を理解しましょう。これは「コピーしたデータをどのような形式で貼り付けるか」を指定できる機能で、[ホーム]タブの[貼り付け]ボタンにある[▼]をクリックすることで使えます。
これが[貼り付けのオプション]です。リボン以外にも、貼り付け後に表示されるボタンや、貼り付け先を右クリックして表示されるメニューから使うこともできます。
表示されたメニューにはいくつかのアイコンがあり、マウスポインターを合わせると説明が表示されます。今回は前編として、次の2つの[貼り付けのオプション]について解説します。
行列を入れ替える
縦と横のデータの向きを入れ替えたいときに利用します。
値
コピーしたデータの値のみを貼り付けたいときに利用します。
表の縦横を入れ替てコピペ
一度作成した表の縦(行)と横(列)を入れ替えたいとき、セルを1つずつコピペするのは時間の無駄です。[貼り付けのオプション]から[行列を入れ替える]を実行して一気に解決しましょう。
1表をコピーする
縦横を入れ替えたい表をコピーします。表のタイトルなど、表以外の部分を含めると正しい結果にならないので注意しましょう。
2[貼り付けのオプション]を選択する
新しいシートに切り替えて、貼り付けたいセルをクリックします。続いて[貼り付けのオプション]を表示し、[行列を入れ替えて貼り付ける]をクリックしましょう。アイコンにマウスポインターを合わせるだけで、結果を確認できます。
3表の縦横を入れ替えて貼り付けられた
表の縦横を入れ替えて貼り付けられました。「合計」欄に入力されているSUM関数の範囲も自動的に修正されています。
数式の結果を値としてコピペ
貼り付けた表を加工したら、数式がエラーになったり、数式の参照先が見つからなくなったりすることもあります。このような場合は、数式の結果を[値]として貼り付ければ解決です。
1コピーした表を値として貼り付ける
表をコピーしておきます。新しいシートに切り替えて貼り付けたいセルをクリックし、[貼り付けのオプション]から[値]をクリックしましょう。
2値として貼り付けられた
コピーした表が「値」として貼り付けられました。数式は結果の値だけになり、書式もクリアされます。元の書式を残しておきたいときは、[貼り付けのオプション]から[値と元の書式]を選びます。
HINT離れたセル範囲をまとめてコピペ
表の一部を複製したいとき、[Ctrl]キーを押しながらドラッグすれば、離れたセル範囲を選択できます。その状態でコピペすれば、セルが隣接した状態で貼り付けられるので便利です。
ただし、コピーしたセル範囲の行数、もしくは列数が異なっているとエラーになるので注意しましょう。また、この場合の数式は値に変換されて貼り付けられます。
セルA2〜A6を選択し、[Ctrl]キーを押しながらセルH2〜H6を選択しました。この状態でコピーを実行します。
新しいシートに切り替えて貼り付けると、このような1つの表になります。貼り付け後の「合計」列では、コピー元の表に入力されている数式の結果が、値として貼り付けられています。
いかがでしたでしょうか? [貼り付けのオプション]を活用すれば、コピペをさらに効率化できますよね。次回、まだまだ便利なオプションの続きを紹介します。