Excelで作成した資料を印刷するとき、「今日の日付」や「会社のロゴ」を挿入したいことがあります。例えば、こんな感じです。

正しい機能を使って挿入した日付は自動的に更新されるので、日付が変わるたびに打ち直す手間がかかりません。また、ロゴが入っていると「会社の公式文書」としての存在感が出てきますよね。

ただし、これらをワークシートのセルに直接挿入するのはNG。全ページの共通要素となる部分は、入れる場所が決まっているのです！

【エクセル時短】第30回では、Excel文書への日付やロゴの挿入方法について解説します。

共通要素は「ヘッダー」か「フッター」に入れる

いきなり正解ですが、日付やロゴなどの共通要素は「ヘッダー」か「フッター」に挿入します。ヘッダー（Header）は用紙の上の余白、フッター（Footer）は用紙の下の余白のことです。印刷プレビューを見ると分かりやすいと思います。

印刷プレビューで余白を表示した状態。上がヘッダー、下がフッターです。

ワークシートが複数ページにわたる場合、ヘッダーやフッターにある要素は、全ページに同じものが印刷されます。ファイル全体に共通する要素を挿入しておけば、いちいちワークシートに挿入する必要はないわけです。

ヘッダーに今日の日付を挿入する

では、まずはヘッダーの右側に、今日の日付を入れてみましょう。［ページレイアウト］タブから［ページ設定］ダイアログボックスを呼び出して操作します。

1［ページ設定］ダイアログボックスを表示する

［ページレイアウト］タブの［ページ設定］ボタンをクリックします。

2ヘッダーを編集する

［ページ設定］ダイアログボックスが表示されました。［ヘッダー/フッター］タブの［ヘッダーの編集］ボタンをクリックして、ヘッダーを編集します。

3ヘッダーに日付を挿入する

［ヘッダー］ダイアログボックスが表示されました。ここではヘッダーの右側に日付を挿入するので、①［右側］のボックスをクリックし、②［日付の挿入］ボタンをクリックします。［OK］をクリックして閉じましょう。

4ヘッダーに日付を挿入できた

［ページ設定］ダイアログボックスに戻りました。ヘッダーの右側に日付が挿入されていることが分かります。［OK］をクリックして［ページ設定］ダイアログボックスを閉じておきます。

［ヘッダー］ダイアログボックスで挿入した「&[日付]」は「今日の日付」という意味で、印刷したときの日付が自動的に挿入されます。［先頭ページのみ別指定］にチェックマークを付ければ、2ページ目以降には日付を挿入しないようにすることも可能です。

なお、ワークシートの［標準］ビューではヘッダーを確認できません。印刷プレビューに切り替えて確認しておきましょう。

フッターのロゴは挿入後にサイズを整える

今度は、フッターにロゴを挿入してみましょう。上記と同じように［ページ設定］ダイアログボックスから挿入することもできますが、バランスを整えながらロゴを挿入したいので、ここでは［ページレイアウト］ビューを使います。

［ページレイアウト］ビューは、文字通りページのレイアウトを確認できるビューです。設定している用紙サイズと余白を反映した状態で、仕上がりを確認しながら編集できるのが便利です。

1フッターを表示する

［表示］タブの①［ページレイアウト］ボタンをクリックすると、［ページレイアウト］ビューに切り替わります。②「フッターの追加」と表示されている位置まで、下にスクロールします。

2［図の挿入］ダイアログボックスを表示する

①「フッターの追加」の位置をクリックすると、［ヘッダー/フッター ツール］-［デザイン］タブが表示されます。②［図］ボタンをクリックします。

3ロゴを挿入する

［図の挿入］画面でロゴの保存場所を指定すると、［図の挿入］ダイアログボックスが表示されます。ロゴを選択して［挿入］ボタンをクリックします。

4挿入したロゴを確認する

「&[図]」と表示されました。ここで任意のセルをクリックすると......

挿入したロゴを確認できます。ロゴのサイズが大きすぎてはみ出てしまいました。

5［図の書式設定］ダイアログボックスを表示する

①ロゴをクリックし、［ヘッダー/フッター ツール］-［デザイン］タブの②［図の書式設定］ボタンをクリックします。

6ロゴのサイズを調整する

［図の書式設定］ダイアログボックスが表示されました。ロゴのサイズを［倍率］で調整します。ロゴの元のサイズを基準に％で指定してください。

7ロゴのサイズを調整できた

ロゴがフッターにきれいに収まりました。これでOKです。

「ヘッダー/フッター」の機能、いかがでしたでしょうか？ 日付やロゴのほかにも、ページ番号や総ページ数、ファイル名などの情報も簡単に挿入できます。特定の文字列を入力するときは、直接入力すればOKです。普段はあまり意識していないかもしれませんが、今後はぜひ、ヘッダー/フッターを有効活用してください。