【俺のメルカリ】は、ブロガーのコグレマサト氏が、オジさんにとってのメルカリの魅力や、使いこなし方を紹介していく連載です。毎週金曜日更新。
これまでのあらすじ(まとめ)
価値がよくわからない商品も「思い切った値下げ」で売る!
こんにちは。ネタフルのコグレマサトです! 元気な書き出しでスタートしてみましたが、実は前回フィギュアが売れなかったショックで、少し気分がダウン気味でした。
でも、その後に着なくなった冬服を出品したときには、フィギュアの反省をいかして「いいね!」やコメントが付くまで躊躇なく値下げしていきました! すると3日目くらいにコメントがあり、めでたく売れてくれました。
この服も、ぼくには価値がよくわからない商品でした。そこで、初心にかえって「断捨離の一環として出品しているんだから、赤字でなければOK」という意識で、高く売ることを考えずに、どんどん値下げしていくことにしたのです。
需要のある商品なら、出品してすぐに「いいね!」やコメントが付くはずです。それが何の反応もないということは、誰も興味を持ってくれていないか、高すぎると思われているかなのでしょう。「捨てるよりも、誰か欲しい人がいれば渡したい」と考えるなら、どんどん値下げしていくことが、買い手を見つける最善の方法となりますね。
「セット売り」は売る側も買う側もお得?
ただ、送料込み(出品者負担)で出品する場合は、どうしても値下げできる額に限界があります。普通郵便などを使えばかなり安く送ることも可能ですが、連絡先をやりとりする必要があったりして、手間が増えてしまいます。何かと多忙なオジさんとしては、発送手段は「らくらく/ゆうゆうメルカリ便」としたいところです。
そこで気になっているのが、商品をいくつかまとめた「セット」で売る方法です。例えば商品自体の価値が500円ほどで、送料は箱がかさばるので600円になってしまう商品があったとしましょう。これを送料込み1,000円で出品しても、妥当な価値の倍の値段に見えてしまって、ちょっと売れそうにありません。
しかし、同じような価値のフィギュアを5個ぐらい集めて、送料は同程度で出品できるようなら、2,000~3,000円前後で売れるかも、と期待できます。買う側としても、こちらのほうがお得感がありますよね。
1個だけ出品する場合よりも、複数のセットで出品したほうが割安の値段を設定でき、物にもよりますが送料は変わらないこともあります。
前回出品したフィギュアは、セットにできるようなものが家に見当たらないので難しいのですが、同じ作品のフィギュアや同じシリーズのおもちゃなど、セットはいろいろと考えられそうです。今後のことを考え、こうした「セット売り」について、メルカリのまゆみんさんに聞いてみましょう!
セットにするならコンセプトが大事
こんにちは、コグレです。ひとつひとつは安い商品をまとめて「○点セット」として売ったら、まとめて送れるし、送料が相対的に安くなってお得感もあるかなと思うんですが、どうでしょうか? 実際にそうした出品も見かけますよね。
こんにちは、メルカリ広報のまゆみんです。そうしたセットで売るのは、ひとつの方法だと思います! よくあるパターンだと、マンガの全巻セットの出品なんかはわかりやすくて、売りやすいですね。
「○○マンガのフィギュア3点セット」のようなものはどうでしょう? セットの組み合わせ方によるかな?
ケースバイケースですが、セットで出品したときの「あるある」なパターンに「そのうちの1つだけ欲しい」とコメントされて、困ってしまうというものがあります。セットの関連性が薄いとか、コレクター向けで一部だけ持っている人が多いとかいった事情があると、特にそうなることがありますね。
確かに、そういうことはありそうですね。「ばら売りはしません」と断っておけばいいかもしれませんが、買う側からすれば切実に「○○だけ欲しいのに!」ともなるかも...。意外と、うまいセットの組み方は難しいかもしれませんね。
同じデザイナーのアクセサリーとか、服の上下セットとか、マンガのフィギュアなら同じ作品の主人公だけ、敵役だけ、のようなコンセプトのわかりやすいセットはありだと思います。
商品を複数まとめて出品する場合はここに注意!
ちなみに、セットで出品するときに注意が必要なルールはありますか?
セットではありませんが、複数の商品から選ばせる出品、例えば「フィギュア3点の中からどれがいいかコメントで指定してください」というような、購入ボタンを押すだけでは何を買ったのか確定しない形での出品は禁止です。また、写真や説明文から商品がわからない出品も禁止です。例えば「フィギュア福袋! 中身はヒミツです」のような出品のしかたですね。
なるほど。セットの内容が確定していて、すべてを写真や説明文で確認できればOKですね。
はい。それなら大丈夫です!
商品に「おまけ」で付加価値を持たせるのはあり?
確かに出品側の都合でまとめても、買う側から「なぜこれがセット?」と思うようなものだと、かえって売りにくいかもしれません。一方で、趣味で集めていたグッズや、コレクションしていた漫画などは、コンセプトのあるセットにできそうですね。
セットと似た形で、「おまけを付ける」というパターンも考えられます。例えばデジカメにメモリーカードや、スマートフォンにケーブルなど。同じガジェットが出品されていたら、誰だって箱や付属品が付いているもののほうがいいから、高く売れそうですよね。
手放すときに同時に必要なくなる大容量のメモリーカードや交換用バッテリーもおまけにしたら、さらに魅力的に見えそうですよね。おまけはうまく使ったら、差別化の要素にならないでしょうか?
単体で売っても安いメモリーカードやケーブル。こうしたものをガジェットの「おまけ」に付けたら、高く売れないでしょうか?
付属品の類はあったほうがベター
まゆみんさん、セットじゃなくて「おまけ」を付ける出品もありますよね。例えばスマートフォンに充電ケーブルを付けるとか。
ありますね。誰でも必要になるものですから付いているとうれしいですし、気の利いたおまけがついた商品のほうが、人気になりやすいと思います。写真に撮って、商品名や説明文でもしっかりアピールするのがいいですよ。
おまけのある商品って、ない商品よりも高く売れるものでしょうか?
コグレさんが言う「おまけ」は、ガジェット類の付属品やオプションですよね。そうしたものはあればうれしいですし、高く売れるでしょうね。
ですよね。ちなみに、付属品があったほうがいいということで、高く売るためにケーブルを新しく買ってきて付けるようなことは、意味がありますか?
例えば100円のケーブルを付けたら100円以上高く売れるかというと、そうとは限らないかなと思います。中には「本体だけでいいから、安くしてほしい」という人もいますし。
おまけがそこまで強力というわけではないんですね。最後のひと押しになるかならないか、ぐらいでしょうか。
過剰におまけの価値をアピールするのはNG
付属品ではなくて、商品とは特に関係のない「おまけ」を、購入者へのサービスとして付ける人もいます。例えばステッカーとか雑貨とか、そんなものですね。お菓子がおまけに、という話も聞きますが、見知らぬ人から予期せず食べ物が送られてきても困ってしまう人が大半なので、避けたほうがいいです。
そういうおまけは、本当に気持ちのものですね。
そうですね。おまけと商品の境目は曖昧ですけど、「おまけに価値がある」というアピールは控えていただきたいです。極端な例ですが「この500円のフィギュアに、数千円の値打ちがあるおまけを付けます」といった表現だと、もはやどちらが本体かわかりませんね。それに、おまけが何なのかわからないので、先にも述べた「写真や説明文から商品がわからない」状態になってしまいNGです。
それは...、まさに主客転倒という感じです。おまけのやりすぎはいけませんね。
逆転の発想で「付属品だけ」が売れる場合も!
ところで、セットやおまけとは反対の発想ですが、付属品だけでも意外と売れるケースがあるんですよ。
そうなんですね!? 例えば...?
電気製品の充電器やリモコン、紛失したり破損したりしやすいパーツなどです。意外となくして困っている人がいるんですよね。
それは確かに逆転の発想です! 本体が壊れてしまったらジャンク品、問題なく動作する充電器やリモコンはなくして困っている人向け、と別々に売ることも考えられそうですね。
「リモコン」で検索したところ。リモコン単体の出品が多数あります。
出品のアイデアは、まだまだありそう!
今回はセットやおまけについて考えていきましたが、わかりやすいコンセプトのあるセットは、しっかりと売れそうです。衝動買いで1個だけ買ったフィギュアよりも、趣味でしっかりと集めているコレクションを放出するときによさそうですね。
おまけはあくまでも「おまけ」で、それを付けたから高く売れる、とは考えないほうがよさそうですね。ただ「付属品がしっかりそろったガジェット」は、それはそれで高く売れそうです。
そして、「付属品だけで売れる」という発想は意外でした。自分にとってはおまけでも、人によっては「それこそが欲しかった!」という商品になる場合もありますね。
言われてみれば、たまに出品されているのを目にする「雑誌の付録」なんかも、まさにそうですね。自分はいつも読んでる雑誌を買い、いらないけれど売れそうな付録は出品する。付録目当てで雑誌を買うというケースも増えていますから、ちょうどいいのかもしれません。
「自分にとっては不要なものが、誰かにとってはちょうど欲しいものかもしれない」というのは、メルカリの醍醐味です。もっと、アイデア次第でオジさんのまわりにあるものが売れるかもしれませんね。次回も「売り方」をさらに掘り下げていきたいと思います。
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イラスト:沼田健
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