引っ越しは事前準備が大切
新生活の時期となり、引っ越しする人も多いのではないでしょうか。引っ越しは新生活への期待で胸が膨らむ一方、慎重に考えて失敗を避けたいものです。
街の雰囲気や治安は「実際に住んでみないと分からない」といわれることが多いですが、Googleストリートビューとジモティーを活用すれば、住む前から物件や治安の状況をおおまかに把握できます。本記事では、この2つを使った物件選びのテクニックを紹介します。
Googleストリートビューで物件の情報を把握する
Googleストリートビューは、Googleマップの機能の1つで、実際の街並みを360度のパノラマ写真で確認できます。不動産サイトでは掲載している写真が古かったり、最も見栄えのする角度から撮影されていたりすることがありますが、これを活用すると、建物や道路の雰囲気がリアルに分かります。
1Googleマップを開く
Googleマップを開き、[ここで検索]をタップします。
2住所を入力する
検索画面が表示されるので、閲覧したい場所の住所を入力します。
3 ストリートビューに切り替える
入力した住所の周辺の地図が表示されました。画面左側にある写真をタップして、ストリートビューに切り替えます。
4ストリートビューが表示された
ストリートビューが表示されました。
Googleストリートビューでは、以下に挙げる5つの点を確認してください。内見の前に確認すると、確認ポイントが明確になり効率的な物件探しが可能になります。
- 建物の外観などから物件の情報を確認する
- 物件の周辺環境を把握する
- 街の治安を事前に調べる
- 駅までの所要時間を計算する
- 生活圏内にあるスーパーやコンビニを把握する
1.建物の外観などから物件の情報を確認する
物件の情報を確認する場合は、以下の点に注目してください。特に、外壁の汚れや植栽の手入れ状態を見ると、建物の管理状態が分かります。
チェックポイント
- 建物の外壁の劣化状態
- 植栽の手入れ状況
- エントランス周りの清掃状態
- 駐輪場や駐車場の使用状況
外壁の汚れやエントランスの清潔さなど、建物の裏側まで確認してください。
2.物件の周辺環境を把握する
物件の状態に加え、以下に挙げるような周辺環境も事前にチェックしましょう。線路沿いの物件は、防音設備の状態や高架・地上の違いで住み心地が大きく変わります。また、川の近くは浸水リスクの確認が必須であり、ハザードマップとあわせて確認することをおすすめします。
チェックポイント
- 線路からの距離と防音壁の有無
- 川との距離や地形の特徴
- 周辺道路の幅や交通量
- 商業施設の種類(特に深夜営業の有無)
近くに線路があっても、高架橋、防音壁などによって走行音が気にならないエリアもあります。
3.街の治安を事前に調べる
治安のよさは、防犯カメラや放置自転車の有無によって、ある程度推測することが可能です。以下の点をGoogleストリートビューで見てみましょう。路上駐車や放置自転車が多い地域、防犯カメラが過度に設置されている場所は、治安面で注意が必要です。街の管理状態を映し出す重要なサインかもしれません。
チェックポイント
- 防犯カメラの設置数と場所
- 路上駐車や放置自転車の状況
- 建物や公共施設の破損状況
- 夜間営業店舗の種類と数
防犯カメラが著しく多い場合は、付近の治安に注意が必要です。
4.駅までの所要時間を計算する
「駅徒歩◯分」は1分=80mで計算された目安です。実際の所要時間は信号や踏切があると大きく変わるため、Googleストリートビューで以下を確認しましょう。また、踏切の待ち時間や夜道の安全性は生活に大きく影響します。事前に実際の通勤・通学ルートをシミュレーションすることをおすすめします。
チェックポイント
- 実際の道のり(曲がり角や坂道の有無)
- 信号や踏切の場所と数
- 街灯の設置状況
- 歩道の整備状態
踏切がある場合、内見時に実際に確認するとよいでしょう。
5.生活圏内にあるスーパーやコンビニを把握する
物件周辺にある店舗は、日々の暮らしやすさを左右します。Googleストリートビューで、以下を確認してみましょう。便利さと住環境のバランスを考えながら、自分のライフスタイルにあった場所を選んでください。
チェックポイント
- スーパーやコンビニの場所と数
- 飲食店の種類(特に居酒屋や深夜営業店舗)
- クリーニング店や郵便局などの位置
- 商業施設の営業時間
1階に飲食店のある物件の例。1階が飲食店の場合は、騒音や匂いが気になる可能性があります。
Googleストリートビューは物件探しで大変役立ちますが、あくまでも下見のためのツールです。情報も1~2年前のものであることが多いため、気になる物件は必ず現地で確認しましょう。特に、駅からの帰り道は夜間の様子もチェックすることをおすすめします。
ジモティーで要注意サインを把握する
ジモティーは地域に特化した掲示板型のサービスで、不要品の売買や譲渡、地域の情報交換、仕事やイベントの募集などができます。直接会って取引することが多いため、送料がかからないのが特徴です。
地域に密着しているからこそ、その土地ならではの特徴が分かります。以下に挙げるチェックポイントを参考に、ジモティーを確認してください。
チェックポイント | 要注意サイン | 考えられること |
---|---|---|
不用品の出品数 | 同一地域での大量出品がある | 退去が多い |
家具家電の価格帯 | 極端な安値での出品が多い | 早期退去希望者が多い |
出品者のコメント | 「急ぎです」「即日希望」が多い | 居住満足度が低い |
出品タイミング | 特定の時期に集中している | 季節的な環境問題がある |
1ジモティーのアプリを起動する
ジモティーのアプリを起動すると、画面上部に[横浜市都筑区から150Km圏内]というようにエリアが表示されるので、そこをタップします。
2エリアを指定する
エリア選択画面になりました。閲覧したい市区町村を選択したら、スライダーを動かして指定エリアを決めます。
エリア選択画面で[地域から]をタップすると、複数地域を検索することができます。
3カテゴリを選択する
エリアの指定ができました。カテゴリは家具や里親、メンバー募集などから選ぶことができます。ここでは[家具]を選択します。
4出品されている家具が表示された
指定したエリア内の、家具の出品一覧を表示できました。
Googleストリートビューとジモティーをあわせた活用例
物件探しを効率的に進めるために、以下の手順で確認していきましょう。
- Googleストリートビューで周辺環境を確認する
- ジモティーで気になる地域の出品傾向をチェックする
- 両者の情報を総合して現地訪問の優先順位を付ける
物件探しでは、Googleストリートビューとジモティーをうまく使うことで、かなり詳しく住環境を下調べできます。不動産サイトの写真だけでは分からない街並みや、住民の様子まで事前にチェックできるのは大きなメリットです。
ただし、これらのツールは事前確認の役割。最終的な判断は、必ず現地に足を運んで確認しましょう。特に気になった場所は、夜間の様子もチェックすることをおすすめします。入念な下調べと現地確認の両方があってこそ、理想の物件探しができます。