アクセスポイントの設置は難しくない

 自宅や会社で無線LANを利用できるようにするには、無線LANのアクセスポイントを設置する必要があります。会社では、社内のネットワーク担当者がアクセスポイントを用意していれば、自分のPCを設定することで利用できます。ここでは自分で自宅用のアクセスポイントを設置することを考えてみましょう。

 自宅に無線LANを導入するには、無線LANアクセスポイント機能付きのルーター(無線LANルーター)か、無線LANアクセスポイント単体の製品が必要です。ルーターはネットワーク同士をつなぐ機器で、例えばLAN(自宅や会社のネットワーク)とインターネットを接続する役割をしています(ブロードバンドルーターの場合)。

 これらの製品を設置するには、かつては専門的な知識が必要でした。しかし最近では大変簡単になり、以下のような製品を購入することで、手軽に設置できるようになっています。

 また、プロバイダーの提供するADSLモデムや、光ファイバーの回線終端装置と一緒に無線LANルーターをレンタルできることも多くなっています。購入する前にレンタルなどがないか、プロバイダーに確認しておくとよいでしょう。

対応している規格に注意しよう

 ミニノートPCはほとんどの機種が無線LANを内蔵していますが、対応している規格は機種ごとに少しずつ違っています。「Eee PC1000 HE」や「HP Mini 2140 Notebook PC」の上位モデルは最新の「802.11n ドラフト」に対応しており、アクセスポイントが同じ規格に対応していれば、100Mbps以上(最大300Mbps)という超高速で通信が可能です。

 その他の機種の多くは802.11b/gに対応しており、実効速度で25Mbps程度(最大54Mbps)で通信できます。PCとアクセスポイントで対応規格が共通している場合のみ、その規格での通信が可能なので、無線LANルーターやアクセスポイントをレンタル・購入する際は注意しましょう。

 なお、無線LANは2.4GHz帯と5GHz帯の周波数帯を使用します。2.4GHz帯はBluetoothや電子レンジも利用しているため、混信があると無線LANのスピードが極端に遅くなる、もしくは接続が切れてしまうなどの不具合が発生する場合があります。5GHz帯のほうが周波数チャンネル数も多く、こうした混信が少ないと言われています。

●無線LANの主な規格

  IEEE802.11b IEEE802.11a IEEE802.11g IEEE802.11n
通信速度
(最大)
11Mbps 54Mbps 54Mbps 300Mbps以上
実効速度 約5Mbps 約25Mbps 約25Mbps 100Mbps以上
周波数帯 2.4GHz帯 5GHz帯 2.4GHz帯 2.4GHz帯
/5GHz帯