「クリック単価 × 品質スコア」で配信される広告が決まる

　広告の最適化とサイトの改善を図るうえで、Google AdSenseのしくみについて、もう1つ理解しておいてほしいことがあります。それは、実際に配信される広告とそのクリック単価はオークションによって決定される、ということです。

　Google AdWords（ワザ2で解説）の広告主は、検索結果やサイトへの広告掲載を競合他社から勝ち取るために、上限となるクリック単価を設定して広告の入札を行います。そして、GoogleではAdSenseのサイト運営者がなるべく高い収益を得られるように、よりクリック単価の高い広告を配信しようとします。

　しかし、サイトと広告の内容がマッチしていなければ、広告がクリックされても商品やサービスの購入につながらない可能性が高く、広告主の利益になりません。そのため、Googleではサイトと広告の親和性から算出される「品質スコア」という指標を独自に設定しています。

　サイトに訪問者からのアクセスがあると、クリック単価と品質スコアをベースとしたオークションが自動的かつ瞬時に行われ、配信可能な広告に対して「広告ランク」が算出されます。この広告ランクが高い広告から順に、サイト内の広告ユニットに配信されていきます。

最初に読み込まれる広告ほど収益が上がりやすい

　AdSenseでは1ページにつき3つの広告ユニットを配置できますが、もっとも広告ランクが高い広告が配信されるのは、最初に読み込まれる広告ユニットです。最初に「読み込まれる」というのは「HTMLソースコードの上のほうにある」という意味で、次のページの図のように、見かけ上の位置とは異なる場合があることに注意してください。

　HTMLを記述するときは、通常、ページの上から下、左から右に向かってコードを書いていきます。最近ではメインコンテンツが左側、サイドバーが右側というレイアウトが主流になっていますが、この場合、サイドバー上部よりもメインコンテンツ下部にある広告ユニットのほうがコードでは上になり、広告ランクの高い広告が配信されます。

広告のオークションで決定される要素

3つの広告ユニットがあるページでの優先順位

ページの表示状態

ページのHTMLソースコード

右サイドバー上部にある広告は見かけ上では2番目だが、ソースコード上では3番目に記述されていることに注意。728 x 90、336 x 270、300 x 250の順に広告ランクが高い広告が配信される。

関連サイト

• AdSenseヘルプ：広告オークションについて