新関数を作業の効率化や統計分析に役立てよう
Excel 2016には、さまざまな新機能に加えて11個の新しい関数が追加されました。新関数の解説記事は以下のとおりです。なお、※印が付いている関数は「Office 365」のユーザーのみに提供されています。
論理関数
IFS(イフ・エス)関数は、複数の条件を順に調べた結果に応じて異なる値を返すため、従来のIF関数のネストを1つの関数で表せます。
SWITCH※ 複数の値を検索して一致した値に組み合わせられた結果を返す
SWITCH(スイッチ)関数は、引数として指定された複数の値を検索し、一致した値に対応する結果を返します。
文字列操作関数
TEXTJOIN※ 区切り記号を挿入しながら複数の文字列を連結する
TEXTJOIN(テキストジョイン)関数は、カンマなどの任意の区切り文字を指定した文字列の連結が可能です。
CONCAT(コンカット)関数はCONCATENATE関数と同様の働きをしますが、引数としてセル範囲を指定できる、という特徴があります。
統計関数
MAXIFS(マックス・イフ・エス)関数は、複数の条件に対応する範囲の中から最大値を返します。
MINIFS(ミニマム・イフ・エス)関数は、複数の条件に対応する範囲の中から最小値を返します。
FORECAST.ETS 指数平滑法を利用して将来の値を予測する
FORECAST.ETS(フォーキャスト・イーティーエス)関数は、季節性のあるデータを元に将来の値を予測したり、データを集計して予測したりできます。予測にはETS(三重指数平滑法) アルゴリズムのAAAバージョンと呼ばれる方法が使われます。
FORECAST.ETS.CONFINT 指数平滑法を利用して予測された値の信頼区間を求める
FORECAST.ETS.CONFINT(フォーキャスト・イーティーエス・コンフィデンスインターバル)関数は、指数平滑法を利用して予測された値の信頼区間を求めます。
FORECAST.ETS.SEASONALITY 指数平滑法を利用して予測を行うときの季節変動の長さを求める
FORECAST.ETS.SEASONALITY(フォーキャスト・イーティーエス・シーズナリティ)関数は、指数平滑法での予測に使われる値の季節変動の長さを求めます。
FORECAST.ETS.STAT 指数平滑法を利用して予測を行うときの各種の統計量を求める
FORECAST.ETS.STAT(フォーキャスト・イーティーエス・スタット)関数は、指数平滑法で予測を行うときに使われる数式の係数や予測の精度を表す値を求めます。
FORECAST.LINEAR 回帰直線を利用して将来の値を予測する
FORECAST.LINEAR(フォーキャスト・リニア)関数は、回帰直線を使って将来の値を予測します。これまで使われてきたFORECAST関数と同じ機能です。
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「Office 365」(オフィス・サンロクゴ)は、月または年単位で料金を支払って利用するMicrosoft Officeの定額制サービスです。通常のOfficeにはない新機能がいち早く提供されるほか、OneDriveの追加容量、Skypeの無料通話などが利用できます。
個人向けのOffice 365には、Office Premium搭載PC(Officeがプリインストールされたパソコン)向けの「Office 365サービス」(税込6,264円/年)と、WordやExcelなどのソフトウェアもセットになった「Office 356 Solo」(税込1,274円/月または12,744円/年)があります。なお、Office Premium搭載PCには、1年分のOffice 356サービスが無料で提供されます。