本コンテンツは、インプレスの書籍『最強のデータ経営 個人と組織の力を引き出す究極のイノベーション「Domo」』の全文Web公開について、著者紹介や記事一覧、「はじめに」「おわりに」をまとめたページです。本書の魅力を1人でも多くの方に知っていただくため、著者の許諾のもとに無料で公開しています。以下のリンクから各項目にジャンプできます。

書籍について

最強のデータ経営:表紙

企業におけるデータ活用の最前線を、国内外の先行事例と豊富な図版で解説

近年、ビジネスの現場には膨大かつ多種多様なデータがあふれ、多くの企業がデータの有効活用について課題を抱えています。一方で、データ活用がスピーディーな業務遂行や意思決定に役立ち、企業にとって競争優位をもたらすことも共通認識となりつつあります。

本書では、そうした課題のもっとも先進的な解決策として、ビジネスのためのオペレーティングシステム(OS)と呼ばれる「Domo」(ドーモ)を提案。企業経営や業務に必要な情報をクラウド上のプラットフォームで統合・一元管理することで、経営層から一般層まで、あらゆる社員が同じデータにアクセスできる、デジタルでつながったビジネスを実現します。

花王、ソフトバンク、ソニー・インタラクティブエンタテイメント、シスコシステムズなど、国内外の先行事例への取材記事も収録。データドリブンな組織の実現と、経営の最適化について解説していきます。

著者:杉原 剛
価格:本体2,000円+税
発売:2018年10月1日(月)
判型:B5変型判
ページ数:176ページ/オールカラー
ISBN:978-4-295-00484-4

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著者プロフィール

最強のデータ経営:著者プロフィール

アタラ合同会社CEO
杉原 剛(すぎはら ごう)


KDDI、インテルにて営業・マーケティングに従事。オーバーチュアの立ち上げメンバーとして営業戦略全般を担当したのち、グーグルにて AdWordsやYouTube広告事業の戦略立案、オペレーション設計などに携わる。2009年にアタラ合同会社を創業、Web APIを活用した各種システム開発、マーケティングとITを融合したコンサルティングなどを行う。共著に『アトリビューション』『いちばんやさしいデータフィードマーケティングの教本』など。

Domo認定ビジネスコンサルタントとして、多数の企業におけるビジネス課題の特定、Domo導入による価値創出のプロジェクトに携わる。2018年3月、アタラがアジア太平洋・日本地域における「Domo Rookie Partner of the Year」を獲得。

アタラ合同会社/ATARA


はじめに

2016年の終わりごろ、私が身を置く広告業界において「ある変化」を感じるようになったのが、本書を執筆するきっかけでした。

私が経営するアタラ合同会社の主力商品に「glu」(グルー)があります。gluはデジタル広告のキャンペーンデータを各媒体社から自動的に収集し、それらのパフォーマンスを評価するためのレポートを作成するシステムです。しかし、このアウトプットの最終形であるExcel形式のレポートを廃止し、「ダッシュボードに変えたい」という声が、多くのお客さまから聞かれるようになりました。

広告業界において、Excel形式のレポートは長年、多くの人的リソースを使って手作業で作成されてきました。レポートの作成自体が生産性の高くない業務である上、とても多くの工数がかかっていたので、時間もコストも削減したいという背景があることは理解できました。ただ、何となく「理由はそれだけではない」という気もしていました。

お客さまのニーズに応えるべく、いくつかのBIツールやダッシュボードツールを評価する中に、「Domo」(ドーモ)がありました。最初から「とても簡単に使えるな」という感覚を持ちましたが、同時に「BIでもない、ダッシュボードでもない、このツールは何だろう? 何と呼べばいいのだろう?」と、うまく表現できずにいました。

その後はDomoを販売する立場になり、ありがたいことに多くの方々にご評価いただき、お客さまのビジネスも伸びていきました。同時に、アタラの社内でも使い込んでいくにつれ、以前は見えていなかったものが見えるようになっていきます。

Domoをいったい何と表現すればいいのか、その決定的な説明は依然としてできないものの、明らかになったことが2つあります。「ビジネスの意思決定とアクションには以前よりもスピードが求められている」こと、そして「Domoには経営やビジネスをガラッと変えるパワーがある」ことです。私はDomoが持つポテンシャルにすっかり魅了されていると言っても、言い過ぎではないように思います。

日本でも海外でも、すでに多くの企業がDomoを使って成功しています。日々、Domoの提案活動を通じてそのメリットを伝えていますが、より多くの組織に知ってもらい、活用してもらい、そしてビジネスに役立ててほしいと思い、本書を企画しました。みなさんのビジネスに少しでも貢献できれば、これほどうれしいことはありません。

2018年9月 杉原 剛


記事一覧(目次)

INTRODUCTION
データ活用の現状

CHAPTER 1
イノベーションの始まり

CHAPTER 2
変革の最前線

CHAPTER 3
データドリブンの実現

CHAPTER 4
個人と組織の育成

SPECIAL
特別インタビュー


おわりに

Domoに出会ってから、数多くの企業におけるDomoの導入支援をさせていただきましたが、実にさまざまなシチュエーションに遭遇しました。本書で取材させていただいた方々からは、先進的な活用法を直にお聞きし、さらにその思いを強くした次第です。

ビジネスの課題、データ活用に対する意識、データやシステムの整備状況、データ活用の定着度合い、近い未来になりたいと思っている姿などは、企業によってまったく異なります。人間の体と同じで、だいたいの構造は変わらなくても、それぞれに特徴があり、強みや弱みもあります。1人ひとりの人間が多様な存在であるのと同じで、企業も実に多様なものだと再認識させられました。

では、そのように千差万別であるにもかかわらず、なぜ多くの企業にDomoが受け入れられているのでしょうか? 私はその理由を、Domoがどのような人間にも必要な「自律神経」のような存在だからではないかと考えています。

自律神経は人間の体において、内臓や血管などの働きをコントロールし、体内の環境を整える神経です。私たちの意思とは関係なく独立して働き、意識しなくても呼吸をしたり、食べたものを消化するために胃を動かしたり、体温を維持するために汗をかいたりするのを制御してくれます。

Domoは自らを「ビジネスのためのオペレーティングシステム(OS)」と呼んでいますが、これも自律神経に通じるところがあるでしょう。OSは、私たちが普段「当たり前だと思う機能」を提供してくれています。可視化されたデータを集めて最新の状態で示したり、アラートを送ったり、チャットでデータの流通を促進したりなど、組織がデータを使ったビジネスをする上で、当たり前だと思う機能を提供してくれるのが、Domoです。

自社が「当たり前にほしい」と思いつつも持ち合わせていなかった、あるいは「何かが足りない」と感じつつも手に入らなかった。そのような機能がDomoによってもたらされることで、ようやく組織は健全化するのではないかと信じています。

企業にとって、これからもデータが重要な資産となっていくことは確実でしょう。みなさんには、ぜひ現在のデータ資産を見つめ直していただきたいと思います。しかし、私の経験から言うと、データには残念ながら「完全な姿」というものがないようです。絶えず試行錯誤の中で、その時々で最適な解を見つけていくものだと思います。勇気を持って、まずは一歩を踏み出してください。

2018年9月 杉原 剛


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