活用ノウハウ① 導入・認知獲得編
LINE公式アカウント/店内注文・テイクアウト・デリバリー

Q.37

飲食店の注文のやりとりをスムーズにしたい。

イラスト

注文の受け付けをスムーズにするために、事前にテイクアウトの注文を受け付けられる仕組みや、店内でセルフオーダーができる仕組みを探しています。いい方法はありますか?

A

LINEミニアプリ「モバイルオーダー」でどちらも対応できます。

LINEミニアプリで飲食店の注文受付をスムーズに

LINEミニアプリとは、LINEアプリ内で注文受付や順番待ち、予約など、店舗や施設で使えるサービスを簡単に提供できる仕組みです。ユーザーは、QRコードやリンクからLINEミニアプリを起動できるので、専用アプリのダウンロードやユーザー登録をせずに利用を開始でき、一般のアプリに比べて使い始めのハードルが低いのが特徴です。その際、自社のLINE公式アカウントの友だちに追加できればLINEミニアプリの利用状況に応じたメッセージの配信も可能になるので、併用することでより効果的なコミュニケーションができます。

しかも、LINEミニアプリの起動時に、LINE公式アカウントの友だち追加を促せるため、友だち集客の効果があります。友だちに追加されれば、LINEミニアプリの利用状況に応じたメッセージの配信も可能で、これを併用することでより効果的なコミュニケーションができます。LINEミニアプリにはさまざまな機能がありますが、飲食店でのテイクアウトの注文受付や店内でのセルフオーダーに対応するには、「モバイルオーダー」が適しています。

期待できる効果

  • 別のアプリをインストールする必要がないので抵抗なく使ってもらえる
  • ユーザーが自由に注文でき、業務の効率化につながる
  • メニューと在庫を連携すれば、売り切れ商品の注文を防げる

モバイルオーダーを起動すると、店舗が提供するメニューが表示され、オーダーから決済まで完了できます。注文受付をシステム化することで、スタッフの業務を効率化できるだけでなく、注文の聞き間違いや取りこぼしなども防げます

テイクアウト(店外)からの活用の流れ

LINEミニアプリのモバイルオーダーを使うと、ユーザーはテイクアウトの注文を来店前にどこからでも注文できるようになります。モバイルオーダーを開くと、テイクアウトのメニューが表示されるので、注文したいメニューを選択すれば注文完了です。決済までLINE上で完結することもできます。

店舗側では、モバイルオーダーでテイクアウトの注文が入ったら、商品の準備を行い、ユーザーが来店したら注文内容を確認して受け渡します。モバイルオーダーで決済まで完了している場合は、店頭での支払いは不要になるので、スムーズに受け渡しができ混雑緩和につながります。メニューと在庫を連携することで、売り切れ商品の注文を防ぐこともできます。

セルフオーダー(店内)からの活用の流れ

 飲食店の注文のやりとりをスムーズにしたい。|LINEビジネス活用公式ガイド

店内で飲食するユーザーは、LINEミニアプリのモバイルオーダーを使ってセルフオーダーができます。ユーザーは、好きなタイミングでモバイルオーダーから注文できます。ユーザーから受け付けたオーダーデータは、サーバーを経由してキッチンに届くので、通常通りにメニューを用意して提供します。

店員を介した注文の場合、ユーザーが追加注文したくても店員が忙しそうに見え、注文をあきらめることがありますが、セルフオーダーであればユーザーのタイミングで注文できるので、顧客単価の引き上げに期待できます。店員は、注文受付やキッチンに注文を伝える業務が不要になるので、ユーザーへのサービス提供に注力でき、サービス品質を向上できます。また、注文受付時の聞き間違いや入力漏れといったミスの削減が可能です。

さらに、各席にメニューを置く必要がなくなるので、メニューの追加や変更があった場合でも、データを更新するだけで済みます。ランチメニューとディナーメニューを時間帯で切り替えて表示することもできます。

モバイルオーダーをより活用してもらうには?

テイクアウトでのモバイルオーダーの利用者を増やすには、リッチメニューにモバイルオーダーへのリンクを設定しておくとよいでしょう。ユーザーは、LINE公式アカウント経由でLINEミニアプリを開いて、テイクアウトの注文に進めます。LINE公式アカウントからメッセージを配信して、モバイルオーダーの使い方を案内するのもおすすめです。

店内でのセルフオーダーは、各席にLINEミニアプリのQRコードを印刷したPOPを用意しておきましょう。ユーザーは自分のスマートフォンからLINEミニアプリを起動して注文できます。

LINEミニアプリの導入について

モバイルオーダーを始めとしたLINEミニアプリには、店舗や業態に合わせてさまざまな機能が提供されています。必要な機能を選んで利用できる、柔軟性のある仕組みであることが魅力です。

LINEミニアプリの導入には、開発会社が提供する「パッケージ」を利用する方法と、より高度な機能を提供するために「個別開発」を行う方法があります。パッケージは、モバイルオーダーに関連する開発済みの機能一式を導入する方法です。 自社での設計や開発が不要で、初期費用が数万円からと比較的安価に導入できる点や、導入から運用開始までの期間を短くできる点がメリットです。

メニューをコンテンツ化してファンを作ろう

LINEミニアプリのモバイルオーダーのメニューは、Web管理画面から行います。LINEミニアプリの設計にもよりますが、メニューを一覧表示するだけでなく、そのメニューの特徴や利用している食材の産地の紹介などを掲載することも可能です。

通常、テーブル席に設置しているメニューは、製本やラミネート加工などの物理的な作業が必要で、柔軟なメニューの更新がしにくいという課題があります。しかし、Webであれば簡単に情報を更新できるので、季節や仕入れ状況などに合わせて、臨機応変に変更できるのがメリットです。

メニュー以外にも、店員の紹介コーナーを掲載している事例もあります。モバイルオーダーによって注文受付などの業務的なやりとりが減る一方で、その店員の紹介を見て話しかけてくれる顧客が増えるなど、新しいコミュニケーションのきっかけとなっています。

 飲食店の注文のやりとりをスムーズにしたい。|LINEビジネス活用公式ガイド

モバイルオーダーのイメージ。商品画像や食材の産地紹介などを掲載することもできる。

POSシステムとの連携について

モバイルオーダー機能を持つLINEミニアプリを導入する場合、POSシステムとの連携有無を選択できます。POSシステムと連携させる場合、LINEのユーザーと既存のPOS側のメニュー情報や売上データを紐付けることができる※ので、ユーザーが自社のLINE公式アカウントを友だちに追加している場合は、注文内容に応じたメッセージの配信が可能になります。例えば、先月ビールを1杯以上注文した人に、翌月の初めにビールの割引券を送付するというように、ユーザーの好みに合わせて配信ができます。POSシステムとの連携が難しい場合は、この機能は活用しなくても、店内からの注文受付に対応できますし、LINEミニアプリのユーザーを抽出して、そのユーザーをターゲットにしてLINE公式アカウントからメッセージの配信をするといった活用ができます。

※データの取得・活用にはユーザーの許諾が必須となります。

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