高度な活用・業界別ノウハウ

業界別ノウハウ|理美容・サロン編 LINE Frontliner 奥川 哲史 氏

予約サイトへの依存から脱却! LINE公式アカウントを顧客接点として活用しよう

理美容・サロン業界のLINE活用に詳しい奥川哲史氏は、「この業界では大手予約サイトに集客を依存する傾向にあるが、LINEを活用すれば同サイト経由の予約比率を減らして、経営改善につなげられる」と話します。再来店の促進や予約受け付けを実現するノウハウを、美容室を例に伺いました。

顧客接点をLINE公式アカウントに変えていこう

理美容・サロンのうち、美容室の予約は約4割の人が予約サイト※を利用している一方で、認知経路としては予約サイトは約3割まで下がり、友人のクチコミやSNSで認知するユーザーが多くなっています。このことから、予約サイト以外でサロンを認知したとしても、実際の予約は同サイトで行う人が多いことが分かります。

予約サイトには掲載料などの各種手数料が発生するので、依存状態になると理美容・サロン経営にとっては大きな負担になります。しかも、予約サイト経由での初回来訪者のリピート率は低い傾向にあり、予約サイトの依存度を減らすことは経営改善にもつながります。まずは、予約サイト以外で認知した人たちの予約ルートを、LINE公式アカウントを中心に変えていきましょう

例えば、検索エンジンで検索した際に表示される店舗情報には、住所や電話番号、開店時間といった基本情報を掲載できます。ここにはWebサイトのURLも設定できますが、店舗のWebサイトを用意していない場合、予約サイトの店舗の専用ページのURLを設定しているケースをよく見かけます。これでは、検索経由で店舗を見つけた人も予約サイトを利用してしまいます。そこで、検索結果に設定している予約サイトのURL経由で来店したユーザーに、店舗で直接お声がけするなどして、LINE公式アカウントに誘導するようにしましょう。そうすることで、LINE公式アカウントの友だち追加や、以降の来店予約をLINE経由で行うように促すことができます。

また、LINE公式アカウントを知ってもらうには、LINE広告(友だち追加)も有効です。店舗があるエリアに絞り、顧客ターゲットの属性を指定して広告を配信すれば、広告経由でのサロンの認知拡大や友だちの集客が見込めます。

※参考:株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2022年上期」

LINE公式アカウントを活用した理想的な集客導線

まずは3カ月、LINE公式アカウントの基本機能を使い倒して成果を上げよう|LINEビジネス活用公式ガイド 第2版

上の図は、LINE公式アカウントを活用した理想的な集客導線を表しています。いちばん上の導線は、認知から予約までのすべての接点が予約サイトになっています。中央と下の集客導線は、予約サイト以外で認知した人への導線です。いちばん上の導線では、ユーザーが来店したときに、LINE公式アカウントを直接案内します。中央の導線でも、SNSのプロフィールに掲載するURLなどをLINE公式アカウントに変更することで、予約サイトを経由せずに、初めのやりとりから予約までをLINE公式アカウントで一貫して行えます。このように、予約サイトへの依存度を減らし、LINE公式アカウントを活用した集客導線に重点を置くことを意識して、顧客接点を増やすことが大切です。

クーポンやショップカードで来店を促そう

LINE公式アカウントが友だち追加されたら、あいさつメッセージを配信します。その際、アンケート形式で来店歴の有無をLINEチャットで返信してもらえるようにし、メッセージを返しましょう。来店歴のないユーザーには、予約方法の案内、アクセス方法など、店舗に関する基本情報を紹介します。来店歴のある顧客には、今月のキャンペーンやショップカードの情報を紹介します。

予約サイトではなく、LINE経由で予約するユーザーにとってのメリットは、お得感のある割引クーポンや、最新情報を入手できる点にあります。LINE経由での予約は新たな予約手段として周知を進めましょう。その際、予約サイトで提示している割引メニューと同程度か、それ以上のお得感のあるクーポンを用意して、LINE経由で予約するメリットを伝えるのも効果的です。

ショップカードは再来店を促すのに有効な施策です。理美容・サロンの場合、一般的に4回来店すると、それ以降は継続して来店する常連客となるといわれています。ショップカードはゴールまでの回数を設定できるので、入店4回目をゴールとして、ヘアケア用品などのプレゼントを用意するとよいでしょう。2回目の来店率に課題があるようであれば、2回目の来店でも小さなプレゼントを用意してください。

リッチメニューには、ショップカード、今月のキャンペーン情報、予約などを配置するのがおすすめです。リッチメニューの設定はそれほど難しくないので、本書の解説を見ながらぜひチャレンジしてみてください。

LINEでの予約受け付け手段は3つある

理美容・サロンの場合、LINE公式アカウントからのメッセージ配信は、月1回でも十分です。その月のキャンペーン、おすすめのカットやカラーなどをお知らせしましょう。カットやカラーについて情報発信するときは、カードタイプメッセージがおすすめです。許可を得た顧客の施術写真を配信するとリアルな雰囲気があり、目を引くことができます。月1回以上配信したい場合は、キャンペーン情報ではなく、地域の情報やスタッフ紹介といった異なるトピックにすれば、週1回くらいのペースでも多すぎるとは思われないでしょう。

なお、LINE公式アカウントでの予約受け付け手段としては、大きく3つあります。1 つ目は、LINEチャットでお客さま一人ひとりとやりとりをする方法で、無料で利用できます。2つ目はLINE公式アカウントの拡張機能、3つ目はLINEミニアプリを活用する方法です。

LINEチャットは、人数が増えると管理が複雑になることがあります。その点、LINEミニアプリは便利で利用者も使いやすいのですが、POSレジとの連携などいくつかの導入ステップが存在します。小規模店舗がお手軽に予約管理を行いたい場合は、LINE公式アカウントの拡張機能(有料)がおすすめです。拡張機能は以下に紹介するLINEマーケットプレイスから探すことができ、理美容・サロンに合った機能がいくつか公開されています。多くがLINE公式アカウントからそのまま予約、確認、キャンセルまで行えます。メールやフォームなど、LINE以外のアプリを利用することなく予約ができることがメリットです。

まずは3カ月、LINE公式アカウントの基本機能を使い倒して成果を上げよう|LINEビジネス活用公式ガイド 第2版

月額数千円から利用できるLINE公式アカウントの拡張機能を探せる。

PROFILE

LINE Frontliner 野尻 猛|LINEビジネス活用公式ガイド

奥川哲史 氏
LINE Frontliner
株式会社AViC 第1マーケティングDX本部 本部長

株式会社アイトリガーに新卒入社し、ダイレクトレスポンス領域のクライアントを中心に担当。2017年にチャットボット広告「Penglue」を立ち上げ、LINE公式アカウントを活用した新規獲得・LTV向上の支援に従事。2022年6月より株式会社AViCにて活動中。

本コンテンツのご利用について

本コンテンツは、インプレスの書籍『はじめてでもできる! LINEビジネス活用公式ガイド 第2版』を、著者であるLINE株式会社の許諾のもとに無料公開したものです。各サービスの内容は、書籍発行時点(2023年6月)における情報に基づいています。

本コンテンツの各記事は、2023年9月~11月に順次公開いたします。

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