001 Web解析の心構え
Webサイトの目的を理解する
Googleアナリティクスを利用する目的は、Webサイトの改善にあります。そのため、サイト改善に取り組むにあたっては、「サイトの目的を理解していること」が前提になります。
企業において目的がない活動はありえないため、Webサイトを運用することにも、必ず目的があるはずです。以下に代表的なWebサイトのタイプ、目的、目標の例をまとめたので、まず、自社サイトがどれに当てはまるかを明確に意識してください。
コーポレートサイト、ブランディングサイト
目的
- 自社または自社商品の認知や好感度を高める
- 副次的にEC(E-Commerce:インターネットにおける商品などの販売)を支援する
目標
- ユニークユーザー数、主要ページの熟読率
ECサイト
目的
- 自社商品などを販売することで直接的な売り上げを上げる
目標
- 売上額、CPO(Cost Per Order:1件の注文の獲得にかかった費用)
リードジェネレーションサイト
目的
- 問い合わせや資料請求によって見込み客(リード)を獲得する
目標
- リード数、リード獲得単価
メディアサイト
目的
- ニュースや記事を読んでもらう
- 副次的に広告収益を得る、会員数を増やす、ECを支援する
目標
- ページビュー数、ユーザーやセッションあたりのページビュー数
ポイント
- 自社サイトのタイプ、目的、目標が明確でない場合は、上長や同僚に確認し、統一見解のもとサイト改善に着手するようにします。
- さらに、特定のユーザー層をターゲットとしているかどうかも考慮すると、サイトの目的をより正確に理解できます。
- リードジェネレーション(Lead Generation)は、商談などの営業活動を伴うBtoBの事業で特に重視されます。「リードジェン」と呼ぶこともあります。
- Web解析の現場では、Googleアナリティクスはよく「GA」と略されます。
みなさんはWebサイトを改善するために、本書を手に取っていただいたと思います。ここで今一度、その目的を振り返ってみましょう。
本コンテンツは、インプレスの書籍『できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版 Web解析の現場で使える実践ワザ 260』を、著者の許諾のもとに無料公開したものです。記事一覧(目次)や「まえがき」は以下のリンクからご覧ください。
- 本書発行時点(2017年11月)の情報に基づいています。
- 本書は2色刷のため、画面はモノクロになります。