114 ユーザーの分析

初回訪問ユーザーの再訪問の発生状況を把握する

自社サイトには、日々「初めてサイトを訪問したユーザー」が生まれています。それらのユーザーは、翌日、翌々日、もしくは10日後に、サイトを再訪問しているでしょうか?

そして、再訪問が発生しているなら、チャネルやデバイス、キャンペーンによって差はないでしょうか? ある施策は効率よく再訪問を獲得しているのに、ある施策はまったく再訪問につながっていない、といったことはないでしょうか?

Web担当者のこうした疑問に回答するのが[コホート分析]レポートです。

使用画面ユーザー > コホート分析

初回訪問ユーザーの再訪問の発生状況を把握する - できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版

上記の画面を例に、このレポートの読み取り方を解説しましょう。2017年9月17日、このサイトは71,329人の新規ユーザーを獲得しました。そのうち「第1日」(翌日である9月18日)に再訪問したユーザーは2.38%、「第2日」(翌々日である9月19日)に再訪問したユーザーは0.80%だった、ということを示しています。2.38%や0.80%が、71,329人を母数とした再訪問率です。

標準の状態ではコホートのサイズが[日別]、期間が[過去7日]になっているので、レポートを表示した当日(この例では9月24日)からの過去7日間の数値が見られるようになっています。分析当日の再訪状況はわからないので、9月23日の「第1日」や9月22日の「第2日」は0.00%になる、といった具合です。

つまり、この例では「サイト全体を対象とし、分析当日からさかのぼった7日間については、9月19日に獲得した新規ユーザーの再訪問率がわずかに高かった」ということがわかります。この読み解き方を基本とし、チャネルやデバイス、キャンペーンなどを条件としたセグメントを適用することで、それぞれの再訪問率に差があるかを確認していくといいでしょう。

初回訪問ユーザーの再訪問の発生状況を把握する - できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版

ポイント

  • 本書執筆時点では、[コホートの種類]は[集客の日付]しか選択できません。
  • コホートのサイズが[日別]の場合、期間は最大で[過去30日間]を選択できます。[週別]の場合は[過去12週]、[月別]の場合は[過去3か月]です。
  • 指標には標準の[ユーザー維持率]のほか、[ユーザーあたりのページビュー][ユーザーあたりの目標完了数][トランザクション数][収益]などを選択できます。

再訪問率を高く維持できれば、新規の集客がなくてもユーザー数が堅調に積み上がり、目標のコンバージョン数を獲得するのがラクになります。