013 Googleタスクマネージャの導入

タグマネージャについて理解する

Googleアナリティクス以外にも、リスティング広告やディスプレイ広告といった広告サービス、A/Bテストやレコメンデーション、ヒートマップといった最適化ツールなど、サイトを改善するためのソリューションの多くが、HTMLソースにJavaScript(タグ)を埋め込むことを前提としています。しかし、これには次のような懸念もあります。

埋め込み作業の手間と時間

サイトの全ページのHTMLソースにタグを直接挿入していく作業には、手間がかかります。また、Web担当者自身が作業できない場合、社内のシステム部門や外部のパートナー企業(保守を依頼しているサイト制作会社など)に依頼する必要があり、時間がかかります。

HTMLソースの複雑化

さまざまなソリューションを導入してタグを埋め込むほど、サイト内のページのHTMLソースが複雑化していき、JavaScript同士が干渉するリスクも大きくなります。また、ページの読み込み速度が遅くなり、ユーザビリティやSEOに悪影響を与える可能性があります。

こうした背景のもと、HTMLソースには1つのタグを埋め込み、そのタグを経由して、Web解析、広告、最適化など、複数のソリューションで必要とされるJavaScriptを動かす「タグマネージャ」と呼ばれる仕組みが登場しています。代表的なサービスには「Googleタグマネージャ」と「Yahoo!タグマネージャー」があり、いずれも以下の図のように、1つのタグで複数のソリューションのタグを動作させる機能を持ちます。

タグマネージャによるサイト内のタグの管理

タグマネージャについて理解する - できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版

タグマネージャによる運用では、新しいソリューションを導入したり、既存のタグの動作を変更したりするために、HTMLソースを編集する必要はありません。タグマネージャの管理画面での設定変更だけで済むため、上記の手間と時間、リスクは大幅に軽減されるでしょう。

JavaScriptの埋め込みを必要とする多数のソリューションを、1つのタグで統合的に管理できる仕組みがタグマネージャです。