014 Googleタグマネージャの導入

Googleタグマネージャのメリットを理解する

Googleタグマネージャを導入すると、HTMLソースに埋め込むトラッキングコードやタグを集約できることに加え、以下のようなメリットがあります。

イベントトラッキングが柔軟に行える

外部リンクのクリック、PDFファイルのダウンロードなどの発生件数を計測するには、「イベントトラッキング」を実施することになります。通常、イベントトラッキングを行うには、ページのHTMLソースの<a>タグにonclickイベントハンドラを記述する必要があり、手作業では膨大な時間がかかります。

Googleタグマネージャには、ユーザーが特定のリンクをクリックしたときだけタグを動作させる機能が用意されているため、<a>タグに1行も追加することなくイベントトラッキングを実行できます。

クロスドメイントラッキングが柔軟に行える

クロスドメイントラッキング」とは、複数のドメイン(サイト)をまたいで1つのドメインとして解析することを指します。例えば、本体サイトのドメインとは別にリスティング広告からのランディング専用のドメインを設けていて、それらを統合して解析したい場合などで利用します。

クロスドメイントラッキングを行うには、両方のドメインに埋め込まれているトラッキングコードを改修する必要がありますが、Googleタグマネージャで管理していれば設定変更だけで済み、慣れれば15分程度で完了します。

Cookieの発行や読み取りが行える

例えば、「ページAを見てから5分以内にページBを表示した」というユーザーのアクションを目標(コンバージョン)として設定したい場合、Googleアナリティクスの標準のトラッキングコードには適切な方法が用意されていないため、カスタマイズしたトラッキングコードを対象のページに挿入する必要があります。

GoogleタグマネージャではWebサーバーに依存することなく、クライアント(ブラウザー)側でCookieを発行できるため、以下のようなプロセスで前述のような目標設定が可能です。

  1. ページAを閲覧したユーザーのブラウザーに、有効期間5分間のCookieを発行する
  2. ページBを閲覧したユーザーのブラウザーに1でセットしたCookieがあれば、イベントを送信する
  3. イベントの発生をGoogleアナリティクスの目標として設定する

ポイント

  • Googleアナリティクス=GAと同様に、Googleタグマネージャは「GTM」と略されます。

タグマネージャを導入すれば、イベントトラッキング、クロスドメイントラッキング、Cookieを利用した特殊な目標設定なども可能になります。