031 設定の概要
特に重要な設定項目を確認する
Googleアナリティクスには多数の設定項目があります。そのため、初心者の方は「どこから設定すればいいのか?」「どの設定が重要で、どの設定は慣れてからでいいのか?」といった疑問がわくことでしょう。以下の表で設定の全体像を理解してください。
Googleアナリティクスにおける重要な設定項目
設定項目 | 内容 | 参照 | |
---|---|---|---|
最重要 | 目標 | Web解析の目的を端的に表現すると「成果と施策の紐付け」となり、それによってサイト改善を実現できる。成果を可視化するのが目標(コンバージョン)の設定となる。 | 036 |
eコマーストラッキング | ECサイトの場合、コンバージョン1件あたりの経済的価値が場合によっては大きく異なる。「何が、いくつ、いくらで売れたのか」というEC三要素を把握するために必須。 | 046 | |
Googleのその他のサービスとのリンク | Googleが提供する広告サービスであるGoogle AdWordsやGoogle Adsenseを利用している場合は、それらのアカウントとリンクする。SEOツールのGoogle Search Consoleとのリンクは必須。 | 058 059 060 | |
キャンペーン | 「成果と施策の紐付け」における、施策(キャンペーン)を可視化するための設定。メールマガジンを活用しているサイトでは特に重要。 | 060 | |
クロスドメイントラッキング | ECサイトでカートシステムとして外部ASPを利用している場合、商品を見てもらうドメイン(サイト)と、決済が完了するドメインが異なる。2つのドメインを1つのドメインとして解析する設定が必要になる。 | 070 | |
重要 | サイト内検索 | サイト内に検索フォームがある場合に設定しておく。サイト内検索を利用するユーザーは一部ではあるが、検索キーワードにはユーザーがサイトに求めているものが端的に表れており、サイト改善の大きなヒントとなる。 | 035 |
内部トラフィックの除外 | もっとも熱心にサイトを見るのが、Web担当者自身や社内関係者ということはよくある。そうしたトラフィックはノイズになるため、除外しておく。 | 041 | |
デバイス別フィルタ | サイト利用状況を可視化するうえで、ユーザーがどのようなデバイスからアクセスしたのかを知るのは非常に重要。何らかの問題があるときに、その原因の所在を明らかにできる。 | 053 |
ポイント
- eコマースの設定や広告サービスとのリンクは、社内のシステム部門などとの調整を伴う場合があります。初心者の方は上長や同僚と相談したうえで進めましょう。
- 上記の設定はGoogleアナリティクスの導入後、できるだけ早く済ませておきます。設定が変更されるとレポートの数値も変わってしまい、分析に支障をきたす場合があるためです。
ここで解説した設定は、すべてのサイトでぜひ行ってほしいものです。本書の解説も、これらが設定済みであることを前提としています。
本コンテンツは、インプレスの書籍『できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版 Web解析の現場で使える実践ワザ 260』を、著者の許諾のもとに無料公開したものです。記事一覧(目次)や「まえがき」は以下のリンクからご覧ください。
- 本書発行時点(2017年11月)の情報に基づいています。
- 本書は2色刷のため、画面はグレースケールとなります。