042 ビューに対するフィルタの設定
テスト環境へのアクセスを除外し、本番環境だけを計測する
一般ユーザー向けの本番環境とは別に、新しいデザインやコンテンツの確認を目的とした、関係者向けのテスト環境を設置しているサイトも多いと思います。テスト環境のコンテンツやHTMLの状態は本番環境と同一であるのが一般的なので、本番環境と同じトラッキングコードが挿入されている場合がほとんどでしょう。
しかし、その場合は誰かがテスト環境を閲覧すると、一般ユーザーが本番環境を閲覧したのと同じようにトラッキングビーコンが送信されます。その結果、同一のプロパティ配下にあるビューでは、テスト環境と本番環境の両方が混在した形でセッションやページビューが記録されてしまいます。データの正確性の観点から望ましくないため、ビューに対するフィルタでホスト名を限定して、本番環境へのアクセスだけが記録されるようにしましょう。
管理 > フィルタ
ポイント
- Googleタグマネージャを利用している場合は、トリガーの設定で特定のホスト名に一致したときだけタグが動作するようにできます。
- 「Google翻訳」など、ページの内容をまるごと取得して別ドメインで表示するサービスをユーザーが利用したような場合にも本番環境以外のホスト名が記録されますが、このフィルタを適用すれば除外できます。
- 実際に計測されているホスト名は、[ユーザー]メニューの[テクノロジー]→[ネットワーク]レポートで確認できます。
テスト環境での行動が、本番環境を含めた全体の直帰率やサイト滞在時間に影響しないよう、正しくフィルタを設定しましょう。
本コンテンツは、インプレスの書籍『できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版 Web解析の現場で使える実践ワザ 260』を、著者の許諾のもとに無料公開したものです。記事一覧(目次)や「まえがき」は以下のリンクからご覧ください。
- 本書発行時点(2017年11月)の情報に基づいています。
- 本書は2色刷のため、画面はグレースケールとなります。