046 eコマースの設定
ECサイトで行うべき基本設定を理解する
Googleアナリティクスでは、ECサイトにおける購入動向をかなり詳細にトラッキングできます。しかし、「拡張eコマース」機能まで含めると設定項目が多すぎて、どこまで設定すればいいのか混乱するWeb担当者も多いと思います。ここではECサイトを分析するために行うべき、基本的な目標設定について見ていきます。
商品詳細ページ表示の目標設定
通常、商品詳細ページに到達しない限り、ユーザーが商品を購入することはありえません。商品詳細ページへの到達はマイクロコンバージョンの1つとなるため、目標として設定します。
カートページ表示の目標設定
ユーザーが商品をショッピングカートに追加したあと、[カートを見る]ボタンなどをクリックし、カートページを閲覧することがコンバージョンの必須ステップになっている場合が多いと思います。同じくマイクロコンバージョンの1つとして、カートページの表示を目標設定します。
購入完了ページ表示の目標設定
ユーザーが購入を完了したときに表示するページも、ゴールページとして目標設定します。
これらを実施すると、全体のセッション数のうち、どのくらいのセッションが商品詳細ページに到達し、カートページを表示し、購入を完了したのかがわかります。当然、全体のセッション数>商品詳細ページ到達数>カートページ表示数>購入完了数となるので、どの段階でユーザーが脱落しているのかがわかり、改善のヒントになります。また、ページのURLがわかれば設定できるので、Web担当者だけでも簡単に行えます。
ただし、これだけではeコマーストラッキングを行っていない(eコマースの設定を有効にしていない)状態なので、コンバージョンの種類としては購入完了「数」だけがわかることになります。「何が、いくつ、いくらで売れたのか」まで把握することはできません。そこまで把握するには、ワザ047で解説するeコマーストラッキングの設定を行う必要があります。
ポイント
- マイクロコンバージョンとは中間的な目標のことで、最終的な目標(本コンバージョン)の前段階に起こり、それと密接な関係があるコンバージョンを指します。
システム面の知識がなくても、購入完了数などを把握することはできます。「何が、いくつ、いくらで売れたのか」は、さらに詳細な設定が必要です。
本コンテンツは、インプレスの書籍『できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版 Web解析の現場で使える実践ワザ 260』を、著者の許諾のもとに無料公開したものです。記事一覧(目次)や「まえがき」は以下のリンクからご覧ください。
- 本書発行時点(2017年11月)の情報に基づいています。
- 本書は2色刷のため、画面はグレースケールとなります。