062 カスタムディメンションの設定
グローバルIPがない場合に内部トラフィックを除外する
内部トラフィックを除外するには、ワザ041で解説したビューに対するフィルタを利用するのがもっとも簡単です。しかし、サイト制作や広告運用、分析などを外部のフリーランスの個人に依頼している場合、固定グローバルIPアドレスを持っていないこともあるでしょう。多少面倒ではありますが、次の方法でそれらのトラフィックを除外できます。
①サイト内に1ページ、どこからもリンクが張られていないページをアップロードします。コンテンツは不要です。
②そのページが検索結果に表示されないよう、<meta>タグやrobots.txtを利用して検索エンジンからのクロールを拒否します。可能ならBASIC認証をかけるのが望ましいでしょう。
③以下のように新しいカスタムディメンションを作成します。名前は「AccessType」などのわかりやすいものにし、[範囲]は[ユーザー]とします。ここではインデックス「2」のカスタムディメンション(dimension2)として作成しています。
管理 > カスタム定義 > カスタムディメンション
④以下のようなトラッキングコードを1のページに挿入します。このページを表示すると、カスタムディメンション「AccessType」に関係者を示す値「internal」が付与されます。
7:setコマンド。dimension2(インデックス2のカスタムディメンション)に値「internal」を記録する
⑤内部トラフィックを除外したいビューで、以下のように新しいフィルタを作成します。カスタムディメンション「AccessType」の値が「internal」に該当するユーザーからのアクセスは内部トラフィックと見なし、除外する設定となります。
管理 > フィルタ⑥制作会社や関係者に、作業に使用するすべてのブラウザーで①のページを表示してもらいます。すると、以降は内部トラフィックとしてレポートに反映されなくなります。
ポイント
- Google Chromeのアドオンを利用し、トラッキングビーコン自体が送信されないようにすることもできます(ワザ077を参照)。ただし、その場合はビーコンの内容も確認できないという副作用があります。
手間はかかりますが、外部関係者からのトラフィックがノイズになり、全体像の把握に影響を与えるボリュームであれば設定しましょう。
本コンテンツは、インプレスの書籍『できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版 Web解析の現場で使える実践ワザ 260』を、著者の許諾のもとに無料公開したものです。記事一覧(目次)や「まえがき」は以下のリンクからご覧ください。
- 本書発行時点(2017年11月)の情報に基づいています。
- 本書は2色刷のため、画面はグレースケールとなります。