080 重要な指標
「セッション」を正しく理解する
サイト内のページの表示からはじまる、ユーザーの一連の操作を「セッション」と呼びます。一連の操作の中には、以下が含まれます。
- ページを表示した(ページビューヒットの送信)
- イベントトラッキングが設定済みのアクションを行った(イベントヒットの送信)
- ソーシャルトラッキングが設定済みのアクションを行った(ソーシャルインタラクションヒットの送信)
- eコマーストラッキングが設定済みのサイトで購入を完了した(トランザクションヒットの送信)
1つのセッションには、参照元、メディア、キャンペーン、ランディングページ、離脱ページといったディメンションが一意に紐付くほか、セッション中のページビュー数、セッション時間などの指標も決定されます。また、直帰したか、コンバージョンしたか、といった属性も付与されます。
そして、セッションには明確に「始まり」と「終わり」があります。「始まり」は前述の通り最初のページの表示ですが、「終わり」は以下のように定義されます。
30分間、何も操作がなかった場合
あるユーザーが10:00にarticle.htmlを表示し、10:05にFile Downloadイベントを送信した場合、10:35より前に何らかのヒットを送信しない限り、このセッションは10:05に終了します。
日をまたいだ場合
あるユーザーが23:50にセッションを開始し、24:05に何らかの操作を行ったとします。このとき、30分経過していませんが、23:50に開始したセッションは23:59に終了します。そして24:05から、新しいセッションが開始されます。
異なる参照元、メディア、キャンペーンで訪問した場合
あるユーザーが13:00にcpc(リスティング広告)から訪問し、13:10にemail(メールマガジン)から訪問した場合、13:00に開始したセッションは13:10に終了します。
ポイント
- 本書の本文中や、Web解析の現場でよく聞かれる「訪問」という言葉は、セッションのことを表します。以前はGoogleアナリティクスの画面上でも「訪問数」と表示されていました。
セッションはWeb解析において、割り算で求める主要指標の分母として用いられる重要な指標です。
本コンテンツは、インプレスの書籍『できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版 Web解析の現場で使える実践ワザ 260』を、著者の許諾のもとに無料公開したものです。記事一覧(目次)や「まえがき」は以下のリンクからご覧ください。
- 本書発行時点(2017年11月)の情報に基づいています。
- 本書は2色刷のため、画面はグレースケールとなります。