084 重要な指標
「平均セッション時間」を正しく理解する
あるレポート期間における全セッションのセッション時間を足し上げ、それをセッション数で割った指標が「平均セッション時間」です。[ユーザー]メニューの[概要]レポートにも表示される主要指標の1つとなります。例えば、以下の3セッションがあった場合、平均セッション時間は(10分+20分+30分)÷3=20分と算出されます。
- セッション1 10:00に最初のヒット→10:10に最後のヒット
- セッション2 10:00に最初のヒット→10:20に最後のヒット
- セッション3 10:00に最初のヒット→10:30に最後のヒット
平均セッション時間で留意すべきなのは、直帰したセッションです。上記に以下のセッションが加わると、平均セッション時間は(10分+20分+30分+0分)÷4=15分となり、大幅に低下します。このため、直帰率が高いサイトは平均セッション時間も短くなる傾向があります。
- セッション4 10:00に最初のヒット(直帰)
従って「直帰率が上昇したうえ、平均セッション時間も短くなってしまった」と、あたかも2つの指標が独立して悪化したように考えるのは、適切ではありません。「直帰率が上昇したため、平均セッション時間も短くなった」と、関連性をもって理解するのが適切です。
平均セッション時間は[ユーザー]や[集客]メニュー配下のレポートでよく見られます。以下のレポートでは、男女どちらのほうがサイトを熱心に利用しているかを教えてくれます。
ユーザー > ユーザー属性 > 性別
平均セッション時間は、ユーザー属性や参照元などのグループごとに、サイト滞在時間の傾向を見たいときに便利な指標です。
本コンテンツは、インプレスの書籍『できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版 Web解析の現場で使える実践ワザ 260』を、著者の許諾のもとに無料公開したものです。記事一覧(目次)や「まえがき」は以下のリンクからご覧ください。
- 本書発行時点(2017年11月)の情報に基づいています。
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