116 集客状況の分析
Googleで検索されたキーワードからの訪問数を類推する
Google、Yahoo!、Bingなどの主要な検索エンジンがSSL化したことにより、検索キーワードはリンク先となるサイトに提供されなくなりました。Googleアナリティクスには、検索キーワードごとの指標を見られるレポートとして[オーガニック検索キーワード]がありますが、100%に近いセッションが「(not provided)」(「提供されず」の意味)になっているはずです。
集客 > キャンペーン > オーガニック検索キーワード
そうした状況の中、別の方法で検索キーワード別の流入数を取得できるレポートとして重要性が高まっているのが、Googleアナリティクスと「Google Search Console」のリンクによって有効化できる[Search Console]配下のレポートです。ここには[ランディングページ][国][デバイス][検索クエリ]の4つのレポートがあり、[検索クエリ]レポートではキーワードごとに、Googleの検索結果ページでの表示回数や平均掲載順位などがわかります。
集客 > Search Console > 検索クエリ
このレポートで表示される指標の意味は以下の通りです。
- クリック数: 検索結果ページでクリックされた回数
- 表示回数: 検索結果ページで表示された回数
- クリック率: 検索結果ページでのクリック率(CTR)
- 平均掲載順位: 検索結果ページに表示される順位
自社サイトにおけるSEOの現状や対策の要否について、多くの知見をもたらしてくれるレポートとなっているので、ぜひ見ておきましょう。例えば、自社にとって重要な検索キーワードで順位が低ければ、関連性の高いトラフィックを獲得するチャンスを逃していることになります。また、比較的高い順位にもかかわらずクリックを獲得できていなければ、ページのタイトルや概要(タグのdescription)がユーザーにとって魅力的かどうかを見直す必要があります。
ポイント
- [Search Console]配下のレポートを利用するには、[管理]画面の[プロパティ設定]でSearch Consoleとのリンクを行っておく必要があります(ワザ060を参照)。
- ここで確認できるクリック数は、あくまで検索結果ページにおけるクリック数の概算です。Googleの自然検索からのセッション数とは一致しません。
いわゆる「not provided問題」が拡大した現在では、検索キーワードの把握にはSearch Consoleの導入が必須となっています。
本コンテンツは、インプレスの書籍『できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版 Web解析の現場で使える実践ワザ 260』を、著者の許諾のもとに無料公開したものです。記事一覧(目次)や「まえがき」は以下のリンクからご覧ください。
- 本書発行時点(2017年11月)の情報に基づいています。
- 本書は2色刷のため、画面はグレースケールとなります。