136 コンバージョンの分析
コンバージョンをアシストしたチャネルを把握する
[マルチチャネル]配下にある[アシストコンバージョン]レポートでは、コンバージョンまでに利用したチャネルが2つ以上あった場合、終点でないチャネルをアシストコンバージョンとしてレポートします。例えば、以下のようなユーザーの振る舞いがあった場合を考えてみます。
- 自然検索→リスティング広告→自然検索→メールマガジン→コンバージョン
このときの指標「アシストコンバージョン」は、自然検索(オーガニック検索)が2、リスティング広告が1とカウントされます。
[アシストコンバージョン]レポートで行うのは、通常のレポートではコンバージョンへの貢献が見えないチャネルを明らかにし、そのチャネルがラストクリックで利用されやすいチャネルか、アシストをする傾向にあるチャネルかを見極めることです。上記では自然検索のアシスト比率が高いため、ラストクリックでのコンバージョン率は低いものの、SEOが一定の効果を上げていると見ることができます。
コンバージョン > マルチチャネル > アシストコンバージョン
また、このレポートの標準の指標グループは[アシストの接点の分析]となり、アシストに関わったすべてのチャネルが表示されます。これを[起点の分析]指標グループに切り替えると、起点(ファーストクリック)となったチャネルごとの指標が表示されます。ファーストクリックとして利用されやすい特定のチャネルがあるか、確認しておきましょう。カスタマージャーニーの出発点として、コンバージョンしたユーザーの最初の訪問を獲得したチャネルには、相応の重要度を置くべきです。
ポイント
- コンバージョンの何日前までさかのぼってアシストしたチャネルを見るかは、レポート画面上部の[ルックバックウィンドウ]から変更できます(ワザ135を参照)。
- 標準の設定では、チャネルはMCFチャネルグループの分類に従った名称で表示されます。この分類はカスタムチャネルグループを作成することでカスタマイズできます。
- [マルチチャネル]配下のレポートでは、ワザ098で解説したセグメントは適用できませんが、代わりにワザ150で解説する「コンバージョンセグメント」を適用できます。
ラストクリックのチャネルのみを過大評価するのは危険です。アシストやファーストクリックに関わったチャネルにも目を向けましょう。
本コンテンツは、インプレスの書籍『できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版 Web解析の現場で使える実践ワザ 260』を、著者の許諾のもとに無料公開したものです。記事一覧(目次)や「まえがき」は以下のリンクからご覧ください。
- 本書発行時点(2017年11月)の情報に基づいています。
- 本書は2色刷のため、画面はグレースケールとなります。