162 キャンペーンの作成
独自のパラメータをカスタムキャンペーンに変換する
自社のメール配信システムの都合などで、通常の仕様に従ってカスタムキャンペーンのパラメータを付与できない場合は、独自のパラメータに対してGoogleアナリティクス準拠のパラメータの値を割り当てるように、Googleタグマネージャから設定できます。例えば、通常の仕様では以下の①のようになるURLを、②のように表現できます。
①通常の仕様に従ったパラメータ付きURL
https://dekiru.net/article.html/?utm_source=20180701&utm_medium=email&utm_campaign=2018summersale
②独自パラメータ(sourceID)付きURL
https://dekiru.net/article.html/?sourceID=1234
設定方法としては、まずメールマガジンに記述するリンク先URLに1組の独自パラメータと値を付与します。上記②を例にすると「?sourceID=1234」がパラメータと値です。続いて、Googleタグマネージャで変数、トリガー、タグの設定を行います。
以下の手順で作成したタグを公開することで、ユーザーが独自のパラメータを付与したメールマガジンのリンク先URLをクリックしたときに、指定したパラメータの値がGoogleアナリティクスに送信されるようになります。
変数を作成する
独自のパラメータ「sourceID」の値を格納するため、Googleタグマネージャの管理画面にある[変数]から、新しいユーザー定義変数を作成しましょう。この変数はURLクエリパラメータが基になるため、[変数の種類]では[URL]を選択します。また、[要素タイプ]では[クエリ]を選択し、[クエリキー]では「sourceID」と入力します。
設定内容
クエリ
sourceID(独自のパラメータのクエリキー)
トリガーを作成する
「sourceID」が「1234」に一致する場合に発火するトリガーを作成します。[トリガーの種類]では[ページビュー]、[このトリガーの発生場所]では[一部のページビュー]を選択し、発火の条件として、先ほど作成した変数が特定の値に等しい場合を指定します。
設定内容
一部のページビュー
sourceID 等しい 1234(独自のパラメータの値)
タグを作成する
ページビューを送信するためのタグを作成します。[トラッキングタイプ]と[Googleアナリティクス設定]はワザ017で作成した基本ページビュータグと同じですが、[このタグでオーバーライド設定を有効にする]にチェックマークを付け、[設定するフィールド]でカスタムキャンペーンのパラメータの値を割り当てていきます。最後に、先ほど作成したトリガーと紐付けるのを忘れないようにしましょう。
設定内容
ページビュー(オーバーライド設定を有効)
campaignSource 20180701
campaignMedium email
campaignName 2018summersale
この方法はGoogleタグマネージャによる「キャンペーン属性の上書き」とも呼びます。独自のパラメータしか付与できない場合に活用してください。
本コンテンツは、インプレスの書籍『できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版 Web解析の現場で使える実践ワザ 260』を、著者の許諾のもとに無料公開したものです。記事一覧(目次)や「まえがき」は以下のリンクからご覧ください。
- 本書発行時点(2017年11月)の情報に基づいています。
- 本書は2色刷のため、画面はグレースケールとなります。