199 サイト改修の施策
不慣れなユーザーと常連ユーザーの利用状況を把握する
新規ユーザーとリピーターによる指標の差は、標準レポートである[新規とリピーター]レポートで確認できます。新規ユーザーとしてセグメントされるのは、サイトを初めて訪問したセッションにおける振る舞いとなるため、確かに特別なセッションと言えます。例えば、新規ユーザーの直帰率は、第一印象として与えるサイトの信用力や、求めているコンテンツがある(ありそう)と思わせる力の指標として重要です。
一方、初回訪問だけに特別な意味を持たせず、「サイトの利用に不慣れなユーザー」として既訪問回数(セッションカウント)が少ない、例えば3回以内のユーザーをカスタムセグメントとして作成するのも有効です。あわせて「サイトの利用に慣れ、サイトの価値を理解してくれている常連ユーザー」として、既訪問回数が10回を超えるユーザーをセグメントにし、それぞれのユーザーが求めるコンテンツや利用状況を確認することで、サイト改善につながる例があります。
設定内容
ユーザー 含める
セッション数 ≦3
※不慣れなユーザーの場合
実際に作成したセグメントを適用してみると、不慣れなユーザーはサイト内検索の利用が少なく、常連ユーザーは多い、という傾向が見えることがあります。この場合、常連ユーザーはコンテンツへのたどり着き方としてサイト内検索を評価していることがわかり、不慣れなユーザーにもサイト内検索を利用してもらえるような改修が有効と考えられます。
既訪問回数ごとにユーザーをセグメントして行動を注視すると、検索機能などの「サイトの使われ方」に差が出ることがあります。
本コンテンツは、インプレスの書籍『できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版 Web解析の現場で使える実践ワザ 260』を、著者の許諾のもとに無料公開したものです。記事一覧(目次)や「まえがき」は以下のリンクからご覧ください。
- 本書発行時点(2017年11月)の情報に基づいています。
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