216 AdWordsの分析
広告から適切なページにユーザーを誘導しているかを検証する
[AdWords](現:Google広告)配下の[最終ページURL]レポートでは、AdWordsの広告に設定したリンク先URL(広告のランディングページ)ごとのパフォーマンスを把握できます。このレポートで特に注意して見たいのは、直帰率の高いランディングページです。
セカンダリディメンションに「キーワード」を適用し、特定のキーワードのパフォーマンスが悪いようであれば、そのキーワードは別のランディングページへ誘導することを検討します。また、セカンダリディメンションに広告グループを適用すると、同じランディングページに誘導したトラフィックの中でも、広告グループごとのパフォーマンスの違いを確認できます。
集客 > AdWords > 最終ページURL
さらに、以下のカスタムレポートを作成すると、同じランディングページに対して自然検索とリスティング広告のパフォーマンスを比較できるようになります。
カスタムレポートの設定内容
要素名 | 内容 |
---|---|
種類 | エクスプローラー |
ディメンション | ランディングページ |
参照元/メディア | |
指標 | セッション |
直帰率 | |
トランザクション数 | |
eコマースのコンバージョン率 | |
1回のセッションあたりの値 | |
フィルタ | メディア 正規表現 cpc¦organic |
参照元 正規表現 google¦yahoo |
特定のランディングページにおいて自然検索とリスティング広告の両方でパフォーマンスが悪い、特に直帰率が高い場合には、パフォーマンスが期待通りに出ていない原因がリスティング広告側ではなく、ランディングページ側にあることを示唆しています。以下のような観点からランディングページを改修することにより、直帰率やコンバージョン率を改善できる可能性があります。
- ユーザーが探している情報(検索クエリと整合しているコンテンツ)を提供できているか?
- 提供している情報がファーストビューに集約されているか?
- その情報の関連情報となるサイト内のページへのリンクを配置できているか?
- ユーザーに起こしてほしいアクションをわかりやすいCTAとして明示できているか?
ポイント
- 「CTA」(Call To Action)とは、ユーザーのクリックを喚起し、コンバージョンを発生させるためのボタンやリンクのことを指します。
- [AdWords]配下のレポートを表示するには、あらかじめAdWordsのアカウントとのリンク設定を行っておく必要があります。
[最終ページURL]レポートでも直帰率はわかりますが、このカスタムレポートでは自然検索トラフィックの直帰率と比較して評価できます。
本コンテンツは、インプレスの書籍『できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版 Web解析の現場で使える実践ワザ 260』を、著者の許諾のもとに無料公開したものです。記事一覧(目次)や「まえがき」は以下のリンクからご覧ください。
- 本書発行時点(2017年11月)の情報に基づいています。
- 本書は2色刷のため、画面はグレースケールとなります。