223 リマーケティングの実施
機械学習に基づくリマーケティングのユーザーリストを試す
Googleアナリティクスで作成できるリマーケティングのユーザーリストには、「スマートリスト」という定義が用意されています。このリストはWeb担当者自身がユーザーの条件を設定するのではなく、Googleのアルゴリズムに任せて、初回訪問以降にコンバージョンしそうなユーザーを蓄積していきます。スマートリストは以下の手順で作成できます。
管理 > ユーザーリスト設定 > ユーザーリスト
筆者が参加した2014年6月のGoogleアナリティクスサミットでは、Googleから「コンバージョンしそうな確率の高い順にトップ10%のユーザーをスマートリストに入れている」との説明がありました。詳細は公式ヘルプ(英語)に記述されていますが、以下が要点です。
- 機械学習により精度を高めている。機械学習にシグナルとして与えるのは、地域、デバイス、ブラウザー、参照元、セッション時間、ページ/セッションなど、十数の要素となる。
- 500件/月のトランザクション数と10,000PV/日のページビュー数があれば、実際のサイト訪問者の振る舞いに応じてサイト独自のスマートリストを作成する。それよりも少ない場合には、類似サイトの傾向から求めた値を利用する。
スマートリストは2014年に登場した機能ですが、その後、Googleの機械学習の精度は高まっていると想定できます。まだ利用していないWeb担当者の方は、このスマートリストに基いてリマーケティング施策を実行してみるのもいい考えだと思います。
手間がかからない割に成果を上げているというのが、スマートリストに対する筆者の印象です。積極的に利用するといいでしょう。
本コンテンツは、インプレスの書籍『できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版 Web解析の現場で使える実践ワザ 260』を、著者の許諾のもとに無料公開したものです。記事一覧(目次)や「まえがき」は以下のリンクからご覧ください。
- 本書発行時点(2017年11月)の情報に基づいています。
- 本書は2色刷のため、画面はグレースケールとなります。