236 外部データとの連携
天気や気温と販売数の相関を確認する
ECサイトの中には、天気や気温などの気象条件によって商品の販売数が異なる場合や、特定商品の売れ出すタイミングがはっきりしている場合があります。サイトで販売している商品で実際にそういった相関があるのかを知りたいときは、Googleアナリティクスの地域データと、パブリックな気象データを突き合わせることで検証できます。カスタムレポートと気象庁からダウンロードできる過去の気象データ、そしてExcelを活用しましょう。
カスタムレポートを作成してエクスポートする
Googleアナリティクスで以下のようなカスタムレポートを作成します。地域は例として、東京都のみに絞り込んでいます。特定の商品について調べたい場合は、「商品」「商品カテゴリ」「商品のSKU」などのディメンションが商品名や商品IDに一致する条件を、フィルタとして追加しましょう。作成したレポートは期間と行数を設定したうえで、Excelで開ける形式でエクスポートしておきます。
カスタムレポートの設定内容
要素名 | 内容 |
---|---|
種類 | フラットテーブル |
ディメンション | 日付 |
指標 | 数量 |
フィルタ | 地域 完全一致 Tokyo |
過去の気象データを取得する
気象庁のサイトから過去の気象データを取得します。地域、項目、期間などを選択すると無料でCSVファイルをダウンロードできます。上記の例にあわせると、地域として東京都を選択し、項目として[日平均気温][日最高気温][日最低気温]を取得します。
Excelで表を作成する
カスタムレポートからエクスポートしたデータと気象データを、日付をキーとしてVLOOKUP関数で紐付けます。すると、日付、数量、最高気温、最低気温、平均気温を列に持つ表が完成します。条件付き書式やグラフを使えば、気温と販売数の相関を発見しやすくなります。
ポイント
- この方法では、販売数が気温以外の要素で上下している可能性を排除していない点に注意が必要ですが、おおよそ関連しているかは判断できます。
- 気象条件と連動して広告を配信できる広告ネットワークも登場してきています。
例えば、気温が高いと販売数が増える傾向があれば、天気予報を参考にリスティング広告の上限CPCを調整するなどのアクションにつなげられます。
本コンテンツは、インプレスの書籍『できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版 Web解析の現場で使える実践ワザ 260』を、著者の許諾のもとに無料公開したものです。記事一覧(目次)や「まえがき」は以下のリンクからご覧ください。
- 本書発行時点(2017年11月)の情報に基づいています。
- 本書は2色刷のため、画面はグレースケールとなります。