238 外部データとの連携
企業のサイト利用状況を詳細に分析する
Googleアナリティクスでは、ディメンション[ネットワークドメイン]を使ったレポートに「ネットワークドメインが.co.jpで終わる」という条件のフィルタを適用することで、企業のドメインからの訪問傾向を知ることができます。さらに、外部データの活用とトラッキングコードのカスタマイズで、より詳細な企業データを取得することも可能です。
例えば、サイバーエリアリサーチが提供する「どこどこJP」では、企業のIPアドレスをベースとしたさまざまなデータを取得できます。自社サイトを訪問した企業について、企業名、業界、規模などを取得できるほか、「どのようなチャネルやメディアで訪問したか?」「どのページを閲覧して何分滞在したか?」などもわかります。データを取得する流れは以下の通りです。
- サイトにどこどこJPのトラッキングコードを挿入する
- 訪問があると、1.のトラッキングコードが動作してIPアドレスをどこどこJPに送信する
- IPアドレスをどこどこJPのデータベースに引き当て、ヒットすれば企業情報を抽出する
- 抽出した企業情報をサイト内のページに送信する
- カスタマイズしたGoogleアナリティクスのトラッキングコードが、企業情報をカスタムディメンションに格納し、カスタムレポートで集計できるようになる
名刺などの情報から商談のアポイントを獲得するにあたり、まったく関心やニーズがわからない状態から営業活動を行うのは効率が悪いものです。上記で取得した情報から推測できる、自社に関心のあるリードに対してアプローチしたほうが、より獲得率を高くできるはずです。
ポイント
- どこどこJPの利用料金は、初期費用が10万円、月額費用が1万円からとなっています。月額費用は月間リクエスト数により異なります。
- どこどこJPでは企業名のほか、売上高、従業員数、上場区分などの情報も取得できます。
- 営業活動の具体的なアプローチ方法としては電話やDMが考えられますが、どこどこJPのサイトに記載されているプライバシーポリシーの範囲内で情報を利用する必要があります。
企業からのアクセスを詳細に分析するには、外部サービスを利用する方法もあります。BtoBで役立つデータをGoogleアナリティクスに追加できます。
本コンテンツは、インプレスの書籍『できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版 Web解析の現場で使える実践ワザ 260』を、著者の許諾のもとに無料公開したものです。記事一覧(目次)や「まえがき」は以下のリンクからご覧ください。
- 本書発行時点(2017年11月)の情報に基づいています。
- 本書は2色刷のため、画面はグレースケールとなります。