030 設定の概要
アカウント、プロパティ、ビューを理解する
Googleアナリティクスの設定は、レポートの操作機能(画面左側のメニュー)の最下部にある[管理]から行います。
設定項目は「アカウント」「プロパティ」「ビュー」と呼ばれる3つの階層に分かれており、アカウントは1つの企業・組織に対して1つ、プロパティは1つのサイトに対して1つ、とするのが通常の運用方法です。ビューは「どのような分析を行いたいか?」に応じて、プロパティの配下に複数作成します。おそらく、1つのプロパティに4~5個のビューができるのが一般的だと思います。
アカウント
主にユーザー管理と変更履歴の確認を行います。ユーザー管理では、アカウント、プロパティ、ビューに対して「社内の誰がアクセス権限を持っているのか?」を確認できるほか、アカウントレベルでの権限の付与・削除が行えます。変更履歴では、編集を許可したユーザーが、アカウントに対してどのような設定や変更を行ったかを確認できます。[ゴミ箱]には、削除したプロパティやビューが一時的に保存されます。
プロパティ
主にトラッキングコードの確認とカスタマイズ、Google AdWords(現:Google広告)やGoogle AdSense、Google Search Consoleとのリンクの設定を行います。
ビュー
サイト(プロパティ)に対して「どのような分析を行いたいか?」を設定する単位です。例えば「パソコンでサイトを閲覧したユーザーの利用状況だけを分析したい」「サイトのコンテンツを商品グループ別にグループ化して分析したい」「eコマースの分析をしたい」といった単位でビューを作成します。「パソコンのみ(社内アクセス除外)」「スマートフォンのみ」「設定テスト用」「フィルタ無適用」というように、分析の意図がわかる名前を付けるといいでしょう。
以下のように[管理]画面を表示して、3つの階層を確認してください。
1[管理]画面を表示する
2設定画面を表示する
3設定画面が表示された
ポイント
- 異なるプロパティをまたがった分析はできません。複数のサイトをまとめて解析したい場合は同一のプロパティで管理しますが、必要に応じて、クロスドメイントラッキングの設定を行います。
- 1アカウントに作成できるプロパティは50個まで、1プロパティに作成できるビューは25個までです。Googleアナリティクスにおける上限値は、ワザ022で解説しています。
この3つの階層は企業・組織におけるサイトの運営体制とも深く関わります。それぞれの違いを理解しておきましょう。
本コンテンツは、インプレスの書籍『できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版 Web解析の現場で使える実践ワザ 260』を、著者の許諾のもとに無料公開したものです。記事一覧(目次)や「まえがき」は以下のリンクからご覧ください。
- 本書発行時点(2017年11月)の情報に基づいています。
- 本書は2色刷のため、画面はグレースケールとなります。