065 イベントの設定
外部リンクのクリックをイベントとして計測する
自社の商品を掲載しているものの、ECサイトとしての機能はないサイトもあるでしょう。その場合、ユーザーをAmazonや楽天といった外部のECサイトに誘導し、そこで購入してもらうことがサイトの目標の1つになってきます。
そのためには、成果と見なせる外部サイトへのリンククリックをイベントとして計測すればいいのですが、すでに掲載している全ページのリンクにonclickイベントハンドラを追加していくのは、かなり骨の折れる作業となります。
こうした外部リンクのクリック数は、Googleタグマネージャの設定によって計測することもできます。HTMLソースには一切改修を加えず、システム側の対応も必要としないため、Web担当者だけでスピード感のある実装が可能になります。設定方法は以下の通りです。
1タグの設定を開始する
2イベントトラッキングパラメータを設定する
3パラメータに変数を選択する
4タグの設定を完了する
5トリガーを作成する
6トリガーのタイプを選択する
7トリガーの発生場所を設定する
8タグとトリガーを保存する
上記のタグを公開することで、サイト内のすべてのページにある外部リンクがクリックされるたびに、以下のような情報を持つイベントとして計測されます。
- カテゴリ:OutboundLink_Click
- アクション:リンクテキスト(<a>タグ内のテキスト)
- ラベル:リンク先URL(<a>タグのhref属性内のテキスト)
- 値:1
ポイント
- 「Click Text」などの組み込み変数が表示されない場合は、ワザ100を参照してください。
- この設定では、ユーザーによるリンククリック(トリガー)の検知はGoogleタグマネージャ側で行われます。HTMLソースの<a>タグへのonclickイベントハンドラの追加は不要です。
- イベントの計測結果は、[行動]メニューの[イベント]配下にあるレポートで確認できます。
- トリガーの設定を工夫すれば、さまざまなリンククリックへの応用が可能です。
設定手順は複雑ですが、慣れてしまえばGoogleタグマネージャ経由のほうが圧倒的に手間が少なく、柔軟な運用ができるでしょう。
本コンテンツは、インプレスの書籍『できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版 Web解析の現場で使える実践ワザ 260』を、著者の許諾のもとに無料公開したものです。記事一覧(目次)や「まえがき」は以下のリンクからご覧ください。
- 本書発行時点(2017年11月)の情報に基づいています。
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