188 集客の施策

ECサイトの弱点を大きな視点で把握する

ワザ046では、ECサイトで行うべき基本設定を解説しました。ECサイトで購入が完了するまでに必ず通るステップである、商品詳細ページ表示、カート投入(もしくはカート表示)、購入完了をそれぞれ目標として設定することで、「ビッグファネル」とでも言うべきサイト内での大きなファネルを描き出すことが可能になります。

このビッグファネルからECサイトの弱点をあぶり出す例を、以下のカスタムレポートで解説します。

ECサイトの弱点を大きな視点で把握する - できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版

このカスタムレポートでは「ユーザータイプ」と「デバイスカテゴリ」ごとに、目標の完了数やコンバージョン率を表示しています。すると、例えば以下のようなことがわかります。

  • 直帰率は30%台と比較的低く、ランディングページに大きな問題はないと言える。
  • サイト全体で商品詳細ページへの到達率が50%程度と平均的である。
  • 一方、セグメント別に見るとモバイルの新規ユーザーの商品詳細ページへの到達率が低く、コンバージョン率がもっとも低い。商品詳細ページに到達しない訪問からは購入は発生しないので、到達率の改善が必要。
  • 対策としては、ナビゲーションの改善や商品名でのSEO強化などが考えられる。
  • モバイルユーザーの平均注文額がパソコンに比べて低い。スマートフォンではレコメンデーションを低価格帯の商品に絞ると、コンバージョン率が改善する可能性がある。
  • カート完遂率(=購入完了数÷カート投入数)はサイト全体で20%前半と非常に低い。カートの改善、およびカート落ちユーザーに対するリマーケティングが有効と考えられる。

計算指標を利用すると、商品詳細ページ到達率を「商品詳細ページ到達の目標完了数/セッション数」で求めてカスタムレポートに表示できます。