086 重要な指標
「直帰率」を正しく理解する
「直帰」とは、1セッションで1ページビューしかない訪問を指します。ユーザーの立場からすると、「あるサイトを訪問して1ページ表示したが、ほかのページは見なかった」というセッションが直帰です。「直帰率」は直帰数を全体のセッション数で割った数値をパーセントで表します。
多くのサイトにおいて、直帰したセッションからコンバージョンが発生することは、まずないはずです。また、「役に立ちそうなサイトだと思って訪問したが、期待はずれだった」というように、直帰には訪問したユーザーを満足させられなかった、という意味合いもあります。Web担当者にとって、直帰率は低いほうが望ましい指標と言えます。
ただし、メディアサイトやブログの記事ページ、ECサイトのFAQページなど、1テーマが1ページで完結しているページでは、そもそも直帰率が高くなります。「そのページを読んで問題が解決した」というように、ユーザーが内容に満足して直帰したとも考えられるため、サイトやページの種類によっては、直帰率の高さは必ずしも悪いことではありません。
直帰率が指標として表示されるレポートには、[行動]メニュー配下の[すべてのページ]や[ランディングページ]などがあります。また、Googleアナリティクスのセグメントには、標準で[直帰セッション]と[直帰以外のセッション]が用意されています。
行動 > サイトコンテンツ > すべてのページ
ポイント
- イベントトラッキングを行っている場合、訪問を開始したページで何らかのイベントが発生すれば、ページ/セッションが1でも直帰には該当しません。ただし、この設定は変更でき、イベントが発生しても直帰と見なすこともできます(ワザ066を参照)。
「自社サイトの直帰率は高いのか? 低いのか?」は、ワザ112で解説する[ベンチマーク]レポートを参考にして判断します。
本コンテンツは、インプレスの書籍『できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版 Web解析の現場で使える実践ワザ 260』を、著者の許諾のもとに無料公開したものです。記事一覧(目次)や「まえがき」は以下のリンクからご覧ください。
- 本書発行時点(2017年11月)の情報に基づいています。
- 本書は2色刷のため、画面はグレースケールとなります。