250 レポートの疑問
メールマガジンの直接効果だけを調べる
メールマガジンではカスタムキャンペーンの仕組みを利用して効果測定することをおすすめしましたが(ワザ063を参照)、Googleアナリティクスが推奨するパラメータを利用した場合、直接的な効果だけでなく、間接的な効果も記録されます。例えば、以下のようなケースです。
①メールマガジンに記載されたリンク先URL(パラメータ付き)からサイトを訪問した
②そのときはコンバージョンしなかったが、サイトをブックマークに追加した
③その後、ブックマークからサイトを訪問し、コンバージョンした
ブックマークからの訪問はダイレクトトラフィックになりますが、参照元やメディアはダイレクトトラフィックでは上書きされないため、コンバージョンはメールマガジンに紐付きます。ダイレクトトラフィックがむやみに増えないこの仕様は望ましいとも言えますが、「メールマガジンの直接効果だけを測定できない」という副作用があります(ワザ096を参照)。
上記③のような間接効果を除外して効果測定を行いたい場合は、Googleアナリティクス推奨のパラメータ以外に独自パラメータを付与します。例えば、メールマガジンのリンク先URLを以下のように記述します。
https://dekiru.net/special/201807.html?utm_medium=email &utm_source=20180701&utm_campaign=summersale&mid=20180701mail
「mid=20180701mail」の部分が独自パラメータ。この値が[ランディングページ]レポートに表示される
すると、Googleアナリティクスのレポートでメディアを「メール」と認識させつつも、[ランディングページ]レポートで、このメールマガジンの直接効果を測定できるようになります。上記の例では「mid=20180701mail」が付与されているランディングぺージのパフォーマンスが、メールマガジンからの直接効果となります。
ポイント
- 上記と同じ方法で、リスティング広告や純広告の直接効果だけを測定することもできます。
Googleアナリティクスに準拠したカスタムキャンペーンのパラメータと、独自パラメータを併用することで、直接・間接両方の効果を測定できます。
本コンテンツは、インプレスの書籍『できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版 Web解析の現場で使える実践ワザ 260』を、著者の許諾のもとに無料公開したものです。記事一覧(目次)や「まえがき」は以下のリンクからご覧ください。
- 本書発行時点(2017年11月)の情報に基づいています。
- 本書は2色刷のため、画面はグレースケールとなります。